夢をみた。
 スーパーの一角にある合宿所に宿泊していた。そこには小学校の教室のような大広間があって幾つもの木製のテーブルが並んでいる。天井からは「整理整頓」とか「読んだ雑誌は元の位置に戻す」とか何枚もの注意書きが下がっていた。
 合宿所から外に出る時はスーパーの中を通って表に出なければならない。夢の中でこのスーパーの通路を何度も何度も通るんだな、これが。何度目かには惣菜を売っているおね―さんや饅頭を売っているおばさんとも顔見知りになってしまった。
 合宿所でツレがバケツで炭を熾していた。
「おい、バケツじゃ危ないじゃないか」
 というと、
「それもそうだな」
 と、あっさりと非を認めて合宿所の縁側から裏庭にでた。裏庭に出てみれば、な〜んだ、ワシャが以前に住んでいた実家の裏庭だった。(この短絡さが夢だな)
バケツの中の炭は燃え盛り、バケツ自体が赤くなっている。危険だ。どこにも置けない。水をかけて火を消そうということになり、家の周りを回ったのだが、もうスーパーはなくなっていた。ようやく家の南隅にあった水道をみつけて、手びしゃくでバケツに水をかけて消火した。あ〜ほっとした。この水道、20年ほど前に実家を増築した際に撤去したため今はもうないのだが、この水道の脇に咲いていたホウセンカがきれいだったなぁ。
 目を醒まして、ついさっきまで鮮明に見ていたはずの夢が、トロトロと消えてゆく。急いで書いているのだが、すでに幾つかのエピソードは思い出せない。随分と長い夢を見た、という記憶は残っているんだけど、砂の城が波に崩されるように儚く夢は消えてしまった。(どうでもいいんだけどね)