地震の話

 5日午後7時7分に起きたマグニチュード6.9と7.3の地震は、紀伊半島潮岬沖東南東約110キロを震源としている。東南海地震震源域に近いが東南海地震ではないらしい。それにしてもこの後、有感地震が27回も続いているので不気味だ。
 ここ3日ばかり東海から近畿、四国にかけて地震はあるわ、台風はくるわ、で住民の皆さんは大騒ぎだったに違いない。
 それにしても地震学者のいいかげんなことよ。もちろん今回の地震の予知はできなかった。できることといえば発生した現象を分析することだけである。起きてしまったことについて、もっともらしく御託をならべるところは細木数子と同じだね。
 今回の地震についても、当初からあの地域で起きる地震は、ユーラシアプレートの跳ね上がりによってもたらされると考えられていたのが、反対のフィリピン海プレート南海トラフあたりで起きてしまった。想定を覆された研究者は「前例がないのでよくわからない」だとさ。天災に前例などあるか!
「最初(5日午後7時7分)は大きく壊れず、破壊が拡大して本震(午後11時57分)が起きた」と6日の時点で偉いさんは言っていたが、その新聞を見ているときに揺れた地震(7日午前8時29分)はなんだったんだ。
 また別の偉い学者は「どう解釈するか不明なことものこっている」と話している。何冊かの地震関連本を読んだが、基本的に地震学というものは解らないことだらけでまだまだ未成熟の分野といってもいい。
 北海道大学の島村教授は言っている。
地震は破壊現象であり、古典力学では、破壊という現象を扱うことは本質的にできない。引っ張ったゴムひもの、どこがいつ切れるかは、古典力学ではお手上げの問題なのである。そもそも物理学でも工学でも、破壊現象の解明や予測(地震でいえば地震予知)の成功例は、どの学問分野でも、ほとんどないのである」
 そのとおりだと思う。
 友人が言っていた。
「5日の日中にたくさんの蜻蛉がかたまって飛んでいた。それを見た古老が『蜻蛉があんなふうに飛ぶと地震が起きるんじゃ』と語った。そうしたら見事に地震がきた」
 別の友人が言っていた。
「あの地震(5日午後7時7分)の直前に隣家の倉庫でネズミが大騒ぎしていた。あんなに騒ぐネズミをみたのは初めてだった」
 古老とネズミは地震を予知した。(笑)30年間に1800億円も使った地震予知計画はかすりもしなかった。そりゃそうだ、地震予知は占いに近いのだから、あたるも八卦あたらぬも八卦ということなのである。