大なり小なり

 博物館に勤務する友人から聞いた話である。博物館には「招待券」というものがある。価値としては入場券と同等だから、公立のところで300円くらいから1000円くらいか。これを食い物にするしみったれた連中が多いらしい。
 要するにその博物館の関係者、勤務する人間たちが、招待券をどんどんと私用に流用するということだ。ある教員上がりの老研究員は、友人が来るたびに無料の招待券を持っていくという。辞めていったOBもそうだ。「知り合いを連れてきたので、何枚か出せ」と、事務室まできて無料チケットをねだる。こういったいじましいたかり体質を全国の類似公共施設は抱えているに違いない。
 そういえば中電の太田会長が6億円の古美術品の購入で公私混同しているとして中部電力をクビになった。
 このおっさん、中国美術品大量購入に「私の判断は間違っていなかった」と強弁したが、おいおい会社の費用で6億もの骨董あさりが許されると思うの?判断がいい、悪いの問題ではない。そんなこともわからないおっさんは中部電力という半ば公共的な企業のトップどころか,零細企業のタコ社長すら勤まらないよ。
 上から下まで、6億円から300円まで、意地汚い連中がいかに多いことか。