生かさぬよう殺さぬよう その1

 あまりに反応が薄いので大丈夫かいなと思ってしまうが、「太陽光発電の余剰電力買い取り制度」のことである。
http://sankei.jp.msn.com/economy/business/090606/biz0906060114001-n1.htm
 太陽光発電で生れる余剰電力を電力会社が高く買い取る制度が公表された。現在でも平均で23円程度で日中使わない電気を電力会社が買っている。これを倍の48円にしようという制度だ。これによってソーラーパネルの設置導入を加速させようというものらしい。
 でもね、これには大きな陥穽がある。電力会社はなにも自分のところの企業努力で電力を買おうというのではない。ソーラーパネルで生み出される電気は、電力会社が得るものの、その上乗せ分は利用者全体で負担するということになる。つまりソーラーパネル設置者が得る利益をソーラーパネルを設置していない一般利用者が負担するということになるのだ。
 政府広報の「Cabiネット」にこう書いてある。
《買取制度においては、電力会社が買い取る費用は、各家庭や産業界、事業所の電力量に上乗せして負担されることとなります。》
 得をするのはソーラーパネルを設置できる金のある連中だけ。産業界、事業所は製品に上乗せすればいいので損はない。損をするのはそれ以外の金のない大多数の国民ということ。高い電力料金を払い続け、電力料金を上乗せされた製品をずっと買わされるというおめでたい制度、これってどこかおかしくないかい。
(下に続く)