警察関連ニュース二題

 「豊橋で、警邏中のパトカーが盗難車とみられる車両を捕捉し、職務質問をしようとしたところ車は堤防沿いの道を逃走し、その結果、豊川に落ちて四人のベトナム人が死傷した」というニュースが流れた。
 豊橋警察署管内において14年から15年で自動車盗が85%も増加している。件数にして111件、恐喝や路上強盗はそれ以上の増加率を示しているが、件数としては32件あるいは3件程度なので、実質的にこの自動車盗が際立っている。豊橋周辺をみても、豊川で67.3%増、田原51.9%増、新城にいたっては175%の著しい伸びを見せている。
 もちろん自動車盗のすべてが外国人犯罪者の手によるものではない。間抜けな日本人のこそ泥もいるだろう。それでも夕べの事件は外国人だった。
 警視庁の全国統計では、刑務所等に収容されている外国人は、平成10年には3433人だったが、平成14年には5,092人と50%近い増加を見せている。この数値はあくまでも氷山の一角であり、私たちの周辺で外国人犯罪者の数は想像以上に増加しているのだ。
 別のニュースで「里に現れた体長1.5m、体重80キロのイノシシを素手で組み伏せて捕まえた警察官のお手柄」の話があった。なんでもこのおまわりさん少林寺拳法をたしなんでおられるとかで、イノシシが仕掛けてくるまで正座をして待っていた。少林寺拳法の原則である「守主攻従(しゅしゅこうじゅう)」という教えを守ったわけである。イノシシがおまわりさんの膝に前足を掛けた瞬間、その前足をむんずと掴むと拳法の技をかけて組み伏せたという。かつて熊と闘った空手家がいたが、イノシシと演武を組んだのはこのおまわりさん拳士が始めてだろう。
「こういうおまわりさんがいてくれると頼もしいですね」と、出演者がコメントしていたが、もちろんベトナム人窃盗団を追いかけた豊橋のおまわりさんも頼もしい。
イノシシが里へ出てきたのは、環境破壊のせいで山に餌がなくなったからかなぁ。それはそれで考えなければいけない問題だが、外国人犯罪者への対策は、今、真剣に考えていかないと都会に比べて無防備な地方で、確実に犯罪発生率を押し上げてゆくことになる。
 かつて(と、いってもついこの間のことだが)豊橋辺の田舎なら、夜間でも鍵など掛けずとも充分に治安は保たれていた。それこそイノシシは出ただろうが、日本語を解さない犯罪者はいなかった。
 恐ろしき世になったものだ。剣呑剣呑。