《【落語界の新たな動き】落語協会の新会長に柳家さん喬、立川流も社団法人を設立し代表に志の輔、副代表に談春・志らくが就任》
https://news.yahoo.co.jp/articles/1cf1524354bb9f3089e2f9c4da99d283438079f1
だから、ワシャもちょいと落語の噺を。面倒なので敬称は略ね。
落語協会の新会長がさん喬、前会長の柳亭市馬の兄弟子にあたる人なんだが、円滑な禅譲ということで会長職を年上のさん喬に手渡した。副会長が林家正蔵、常任理事にはさん喬の弟子の喬太郎と林家たい平がいる。理事には入船亭扇辰、林家彦いちも並ぶ。この顔ぶれを見れば落語協会は安泰ですな。
立川流も志の輔、談春、志らくがトップ3でこれもすごい。小三治なき現在、おそらく落語会のトップは志の輔である。談春も上手いし、志らくはコメンテーターや俳句で頑張っている。さらにこの間、刈谷で聴いた立川生志、談笑もよかったし、志の輔の弟子の晴の輔も「笑点」で売り出し中だ。
落語芸術協会の会長は春風亭昇太、副は春風亭柳橋。参事には「笑点」の色男の三遊亭小遊三、理事には瀧川鯉昇がいる。鯉昇師匠が安城落語会の幹事のようなことをしてもらっていたので、落語芸術協会の落語はよく聴いている。桂文治は襲名披露を安城で見たし、その弟子の鷹治は何度も安城で落語をやっている。元々鷹治は岡崎出身なので三河には縁がある。来たる10月27日には岡崎せきれい寄席をやるらしいよ。
ここにはイケメン噺家も多く、鯉昇の弟子には名古屋出身で元暴走族の鯉斗がいるし、昇太の弟子には昇々、最近「プレバト」で売り出してきた昇吉などがいる。
心配なのが五代目円楽一門会だ。会を牽引していく筆頭の六代目円楽が亡くなって、今や好楽だけになってしまった。先日も好楽を聴いてきたが、まぁ十人並みの落語である。「笑点」の好楽はおもしろいのだが、あれは周囲の昇太、宮治、たい平などがいじるから面白いのであって、単独勝負の落語では見るべきものがないのかなぁ。
好楽以外の一門の噺家をざっと見たが、会長の三遊亭圓橘(聴いたことがない)の弟子の萬橘くらいしか知らない。
これは五代目円楽の弟子育成能力が低かったことに尽きる。だって、同じように落語協会を割って出た立川流には聴ける噺家が数多いるのに、対照的に円楽一門には60人くらいの噺家がいるが、好楽、萬橘しか聴いたことがなく、その2人も桂宮治のほうが面白かったくらいだからね。
ワシャの手元に平成13年(2001)改訂の『落語ハンドブック』(三省堂)がある。この時点では柳家小さん、古今亭志ん朝、柳家小三治、三遊亭円丈、桂米丸、歌丸、春風亭柳昇、円楽、談志なども「現代の落語家」という章に載っている。一時代前の錚々たるメンバーが揃っていますね。
このハンドブックの「現代落語家一覧」には円楽党に真打が23人いるけれど、知っている名前は好楽と楽太郎だけ。立川流は13人の真打が載っていて、談四楼、龍志、談幸、志の輔、ブラック、志らく、談春を楽しく聴いている。
がんばれ~、五代目円楽一門会。