キンコ~ンキンコ~ン

 汚職で逮捕された衆議院秋本真利議員のことである。彼は競馬好きだったんだとさ。まぁ競馬好きの議員はいてもいい。しかしそれが高じて馬主になろうなどと考えるのが愚の骨頂。世襲でもない叩き上げの議員にそんな時間的、金銭的余裕はない。馬主になる前に、政治家としてすることは山ほどある。

 馬に走った結果、テメエが事務局長をやっている「自由民主党再生可能エネルギー普及拡大議員連盟」ともっとも関係の深い風力発電の会社社長に付け込まれ、共同で馬主組合を設立してしまう。李下に冠を正さず、それをやっちゃぁダメだろう。そんなことにも気が回らないって真正のバカチンだね。

 政治資金規正法違反でとっ捕まった池田佳隆議員もパー券でバカを晒したが、この人パチンコ業界とも密接な関係にあり、「いずれ金の問題でやられるだろうなぁ」と思っていたら、案の定だった。で、このニュース。

《国会欠席の衆院議員2人にもボーナス約319万円 返納の規定なし》

https://www.asahi.com/articles/ASS6X36D6S6XUTIL00YM.html

 二人ともまったく国会に出席していなかった。にも関わらず319万円ももらえるのかよ~、ということを言いたいのではない。

 確かに、これが公務員だったり会社員だったりすれば、逮捕された段階で免職になり、ボーナスなんかもらえるわけがありません。懲戒免職にでもあれば給与すら危うい。でも、国会議員はいいよね。逮捕されても自分が辞職すると言わない限り、その席にのうのうと座り続け、319万円もいただきなんだから。

 それはそれ。ワシャの言いたいのは、そこではなく全体のことである。「そもそも、国会議員が多過ぎないか?そして手当が多過ぎないか?」ということ。

 まず手当の話からすると、先進国の議員報酬は日本がダントツトップで、一票要員にこれほどの手当てが必要なのか?はなはだ疑問だ。おおむね所属党派で投票行動が決まるのだから、各党の獲得有権者数で自民党何票、立憲民主党何票、共産党何票と振り分けておけばいい。一票要員ならばこれで充分ではないか?

 もちろん議員各位がいろいろと考えて、是々非々で動いてくれることが大切なのだが、国会中に居眠りしている中堅や長老の議員たち、ただ席に座って聞いているふりをしている新人議員。これなら国会に出ず、選挙区の掃除をやっていたほうがよほどマシであろう。

 現在の円安状況でも、イギリス、フランス、デンマークなどは日本の半分の手当で仕事をやっている。他の先進国でできて、日本でできないわけがなかろう。

 そして人数。日本の国会議員は712人である。これも上から8番目に位置している。人口が10倍のインドとほぼ同じ数だけ高給取りの一票要員が存在しているんですね。

 例えば、アメリカである。あれだけの国土を持ち、3億近い人口を抱え、かつ世界に大きな影響を与える国家ですら、533人の国会議員で動かしているのだ。国土面積で言えば日本は25分の1だから28人いれば事足りる。人口で考えても200人もいればいいだろう。

 そういったことも考え合わせて、国会に出席しなかった2人の逮捕者のことよりも、全体の大いなる無駄について警鐘を鳴らしたい。