本は早く欲しい

 ワシャは本を買う。年間購入冊数は発表していない。冊数を口にすると大方の人が引いてしまい、そこから話題が続かなくなってしまうからね。でも、ワシャの場合、読書家というより蔵書屋といったほうが合っているかなぁ?とにかく本を買って手元に置いておきたいだけなのだ。友達のパセリ君には「収集癖が高じたものだね」と言われてしまった。

 家を建て替えた時に2つの書庫を造った。かなり余裕をもって造ったつもりだったが、あっという間に本で埋まってしまった。その後、本は納戸に進出し、廊下に並び、ついには居間にも美術全集なんかが場所をしめるようになった。それでも収まらない。ついには2階の子供部屋にも本棚を設置して、そこにも本があふれ出した。

 同一敷地内に父親の家があるんだけど、両親ともに本好きだからそこも1棟丸々が書庫のようなもので、老親は本の隙間で生活しているようなもの。さらに少し離れたところに3年前にヨド物置を建てた。その中も本が積んであって、ワシャはそこを閉架書庫と呼んでいる。

 だから日々ワシャは書店、古書店ブックオフ、フックマーケットなどを走り回っているのである。

 昨日は豊田のスーパーの中にある書店で、田坂広志『死は存在しない 最先端量子科学が示す新たな仮説』(光文社新書)など新書を3冊、雑誌を2誌購入した。『死は存在しない』は、来月の読書会が呉智英・加藤博子『死と向き合う言葉』(KKベストセラーズ)なので、そのあたりの知識の補強をしておこうと思ったのである。

 その時に、書棚を物色していたんだけれど、新刊コーナーに百田尚樹橋下徹研究』(飛鳥新社)が平積みされていたんですね。

 ワシャはかなり以前に全国書店ネットワーク「e-hon」に予約を入れておいた。ワシャの通っている駅前の本屋さんは、やはり規模的にも小さく、人気の新刊がすべて並ぶというような店ではないので、あらかじめ「e-hon」で注文しておくことにしている。そこにはそれほどの不便を感じていない。2~3日でよっぽど本を手にすることができるからね。

 しかし、『橋下徹研究』は遅い。ワシャは12月の頭に予約をした。そうすると《この度は「e-hon」にご予約注文をいただきまして、誠にありがとうございます。》というメールが配信され、その後、一昨日の金曜日に《【e-hon】ご予約商品は現在出火準備中です》というメールが届く。そして昨日、《到着予定日:2022年12月20日》の通知が来た。今日が18日だから、ワシャはまだ2日待たなければいけない。

 昨日の豊田の書店には平積みされているんですよ。ワシャはよほど買ってしまおうかとも思ったんですが、さすがに「e-hon」に予約した手前、ぐっと我慢しましたけどね。

 この本、発売が12月15日ではなかったか。それでも田舎の西三河でも17日には書店に並んだ。だけど「e-hon」で何日も前に予約をいれたワシャは、20日しか手に入らない。これって「e-hon」の仕組みがずれていないか?発売日に合せて発送するとか、企業努力をする余地はあると思う。小さな書店を応援したいワシャとしては、そのあたりの仕組みの検討を願いたいと思ったのだった。欲しいものは一刻も早く欲しいという収集癖のなせる業なんでしょうが(笑)。