今朝の新聞各紙の愛知県版に《県立高6校中高一貫校に》という記事が出た。7月に中高一貫校の「1次導入校」として刈谷、半田、津島、明和の4校が指定され、ワシャは7月の段階で、「知事の母校の西尾高校や豊田西高校が入ってくる」と予言しておいたが、見事に今回、西尾、豊田西が中高一貫校に指定されましたね。
それはいいことなのだが、ここでひとつ問題な自治体が出てきたのでした。県下でもトップクラスの進学高校のある岡崎、中高一貫校で学力を伸ばしてくる豊田、刈谷、西尾のそれぞれの高校。この4つに四方から挟まれているのが、安城市という自治体だ。安城には県立高校4つ、私立高校1つがあるが、市内の中学校でも優秀な生徒は岡高、刈高、豊西、西尾へと進学していく。これが刈高、豊西、西尾が中高一貫校になれば、さらに安城から市街に優秀な生徒が流出していく。
別に出ていってもいいのだけれど、今までは高校3年間を市外に出ていた子供たちが、中高6年間、それもいろいろなものを一番吸収できる年頃、市外の街で青春時代を過ごしてしまう。さらに東京や大阪の大学に進学すると、物心ついてからの時間と同じくらいをよその街ですごすことになる。これはちょいとやりきれない。これで強い郷土愛などというものが醸成されまっかいな。
でね、前々から言っているのだけれど、だったら市内に中高一貫校を造ればいい。知事は母校を中間一貫校にした。けれど、安城に県立でつくる気などさらさらない。安城に住んでいるがもともと碧南の人だから、そんな知事に郷土愛を求めても無駄だ。
だったらどうするか?安城市が中央から中高一貫校を引っ張ってくればいい。慶応の中高一貫校を三河安城駅の近くに建ててしまえ。そんな途方もないことを言っている人間もいるが、それほど難しいことだろうか。
今、安城市は副市長が1人しかいない。1席は空席だ。だったらその副市長を中高一貫校誘致担当にして、東京に送りこめ。三田に日参させて慶応の上層部を口説け。「敷地も建物も全部用意しますからお出でください」くらいのことを言ってみろ。福沢諭吉なら面白がってやってくるかもしれない。
なんでも試さずして、諦めるのが一番よくない。安城の子供たちを安城で育て、安城のために力を尽くしてもらう。そのくらいの気概がなくて、千葉県流山市や横浜市都筑区セン南に勝てるものか。
若者が「安城に行こうぜ」というくらいの街をつくらなきゃ。周囲に流山もセン南もないんだから。
まだ、周囲に中高一貫校はない。今なら周囲の自治体と比べてもそれほどの差はないだろう。ただ、これから落ち込んでいくばかりでは、大きく水を開けられてることは間違いない。ここが頑張りどころだと思いますぞ。