有本姐さん その2

 昨日の続き。

「新聞各紙、とくに朝日、毎日、東京新聞などは、『原発は悪、火力は時代遅れ』と言ってきた。しかし、重要なことは抜けているし、しばしば嘘をつく」

再生可能エネルギーが再生するのか。ちょうど1年前に熱海市で発生した土砂崩れ。太陽光パネル設置などのための盛り土が崩れて27人もの人が亡くなった。日本の土地の7割は山林である。この山の森を伐採し、斜面を盛り土して土地を均して太陽光パネルを設置している。CO2を吸収するのは森ではなかったのか。その森を破壊して太陽光パネルを敷き詰めるって、おかしくないか。さらにそのパネルは80%が中国産、その内の50~60%が新疆ウイグル自治区で製造されている。日本の山を削り、下流の人たちの命を危険にし、ウイグルの強制労働に加担する太陽光って大丈夫か」

小池都知事が、新築住宅全戸に太陽光パネル設置を義務化すると言い出した。そんなことをしたら、『屋根の上のジェノサイド』だよ。強制労働で造ったパネルで屋根の上を埋めるのかい」

アメリカの駐中国大使が中国の企業に警告を発した。『ジェノサイドの疑いのある製品はアメリカは輸入できないぞ』と。この話って、日本のマスコミはあまり積極的に報じてこなかった」 「NATOが中国・ロシアを名指しして『私たちの秩序を乱す存在である』と言い始めた。このことは大きい」

太陽光パネルの会社、20%が外国資本、日本企業と見せかけているところも含めると40%になっている」

ウイグル問題について日本政府はなぜおとなしいのか?アメリカ、カナダ、オランダ、英国、EU、ニュージーランドリトアニア、イタリア、チェコ、ドイツ、ベルギーなどは中国を非難するジェノサイド決議をした。しかし、日本のそれは、中国の名前が入っておらず、どこのことを言っているのか解らない。こんななんちゃって非難決議はいらない」

「与党公明党の親中ぶりだ出ている結果だが、自民党の中にも親中派は蔓延している」

「ある時に私は自民党から請われて自民党本部に行ったことがある。たまたま打ち合わせの部屋が4階の幹事長室の手前にある会議室だった。1階で エレベーターを待っていたんですけどね、そこに中国人がびっしりなんですよ。2つあるエレベーターも私以外は中国人という状況で、その団体がやっぱり4階で降りたんですよ。私も一緒に押し流されるようにして同じ方向に向かったんだけど、全員、幹事長室に消えていったんですね。どこの国かと言いたい。手前の会議室で自民党の議員に『凄いわね』と話を振ると、『しょっちゅう来てますよ』と笑っていましたよ」

「100年前に白人ばかりの列強の中にあって、黄色人種の日本人が『肌の色による人種差別はやめよう』と国際連盟の場で言っている。『ダメなものはダメだ』と主張した。それが100年後、何の拘束力もない文書に相手の国名を記載した非難決議さえできない日本政府ってなんでしょうね」

夕刊フジに二階幹事長批判の文章を載せたことがあった。そうしたら産経新聞番記者から『幹事長室から有本さんの連絡先、FAX番号を教えてくれと言われている』と、告げられた。私は『どうぞ、教えてください』と申し上げました。やるときには戦わなければいけません。個人と個人でもそう、国と国でもそうなんです。そうしたらね、なんだかヘンな文章が送られてきましたわ。何を言っているのか解らない抗議文(笑)。『あなたの言っていることは正しいのかどうか、確認したのかどうか、抗議してもいいけど、反省していればまあいいか』って理解不能である。その抗議文をネットで晒して、さらに文章が公の文章としてはあまりに稚拙だったので添削をしてさしあげた。しかしそれに対する抗議文は来ていません(笑)」

「世界で起きることは、明日、私たちの生活に影響を及ぼすようになっています。そんな中で現在の新聞やテレビの報道姿勢はきわめて偏っていると言ってもいい。ですから皆さんはメディアの言うことを信用し過ぎず、またネットも含めていろいろな情報が玉石混交であふれていますので、その中から自分にとって有益な情報を探して、それを活かしていってください」

 というような内容で、90分はあっという間だった。

 その後、質問タイムが設けられたが、200人もの聴衆がいるところでの質問はためらわれる。しかしどこにも同じような爺さんがいて、手を上げて指名されると座ったままマイクをもって滔々と己の話をし始める。いるでしょ、そういうジジイ。そして最後にアリバイのように詰まらない質問をしておしまい。  しかし、有本さん、そういう摑みどころのない質問に対しても、丁寧に答えておられた。  次に手を上げたのはブルーの薄手のジャケットに細いネクタイをした男性・・・40代、いや50代の・・・う~んもしかしたら60代かなぁ。

 そんな年齢不詳の男性が手を挙げた。男性はきちんと立ち上がって、講演の礼を述べすぐに本題に入った。

「講演の中で、太陽光パネルの80%のシェアを支那製が占めていると言われましたが・・・」

 うまいねぇ、講演内容を踏まえての質問は「ちゃんと聞いていましたよ」という講師へのサインになる。

「それに関連して、上海電力という支那の会社と当時大阪の市長の橋下徹さんとの話を、有本さんがネット上で語っておられるのをお聞きしました。改めて、そのあたりの現状などをお話しいただければと思います」

 その質問を受けて、有本さんは「ニンマリ」と笑った。そしてこう答えた。

「その話になりますとね長くなりますよ。2時間くらいは喋らないと」

 それに男性は「2分くらいでまとめていただければ」と応じ、有本さんはやおら語り始めた。

 その質問が的を射ていたのでしょうね、講演後の質問なのに10分程の熱演になって、会場は上海電力と橋下徹の問題点をしっかりと共有できたのだった。

 あ~おもしろかった。