パッケージ保守

 昨日のBSフジの「プライムニュース」。石原慎太郎さんの追悼番組だった。元大阪市長で、昨今親中派ではないかと疑われている橋下徹氏がゲストである。

 番組は、「プライムニュース」に過去出演した石原さんの映像を流して、その時々の石原語録を聴かせてもらった。それに橋下氏がコメントを付けるのだが、親中的な発言はとくに見られず、石原氏との思い出を時に涙を見せながら語った。全体的な印象としてはいい番組だったと思う。

 石原さんの発言にあった「今の国会議員は教養がない。歴史を知らない」は、今の議員たちは肝に銘じるべきだろう。また「奴隷的平和」とか「人生を役所が決める官僚統制国家」などなど厳しい言葉が日本に向けて発せられた。今を生きる我々がこれらの遺言と真正面から取り組まなければならない。

 番組の中で橋下氏が、最近増えてきた保守的な言論人をつかまえて「パッケージ保守」だと揶揄している。「石原さんは違うが」と前置きを言ってからね。

 これはおそらく百田尚樹さんや有本香さんなど、「虎ノ門ニュース」の出演陣に対する皮肉だろう。

「パッケージ保守、ファッション保守が多すぎだ。皇室、男系男子、靖国無条件参拝、戦争指導者の責任は問わない、憲法9条改正、場合によっては核兵器を持つか、中国嫌い、伝統的家族論、別姓反対、同性婚反対・・・みんなパッケージ保守になっちゃった。これらのひとつひとつに理由が必要。これだから守る、これだから継続するといったような」

 というようなことを言っている。

 そもそも「パッケージ保守」という言葉を聞いたことがなかったので、ネットで調べたけれども、出てくるのは「パッケージシステムの保守」とか「パッケージエアコンの保守」とか「パソコンパッケージの保守」ばかりで、おそら橋下氏の造語であろう。意味としては解らなくもない。「できあい保守」とか「ひとまとめの信条に固執する保守」てなことでしょうね。 でもね、そういったものに付和雷同するのが大衆であり、そこを責めてはリーダーは務まりませんぜ。だから辞めたんですかね。

 確かにワシャの周辺にも「保守」を名乗る人物がいて、ことさらに「自治基本条例」を忌み嫌って騒動を起こしていたりする。ワシャも「自治基本条例」なるものはクソ条例だと思っているが、そこばかりにこだわっていては最終的に目指すべきものを見失う。支那資本に、自衛隊基地の周辺が買われているとか、水源の山を買われているとか実害が出ているなら喫緊に対応すべき問題だが、「パッケージリベラル」の首長が流行に乗っかって条例制定をしたようなところは、妙な方向に動いていかなければそれほど問題にしても仕方がないと思っている。監視していればよろし。

 話を戻しますね。

 昨日のプライムニュースには、論客の西部邁さんとの対談や作家の堺屋太一さんとのものも映像として流れた。こういった骨太の保守論客の席を埋める人物の登場を希求する。 とにかく今の政界、マスコミは「パッケージリベラル」、「ファッションリベラル」に占領されてしまっているのだから。

 そうそう、「虎ノ門ニュース」の情報だが、元立憲民主党衆議院議員の屋良朝博氏が危険な発言を繰り返しているという。

《沖縄独立したら「スッキリ」 立憲民主の元衆院議員》 https://news.yahoo.co.jp/articles/c769bd11c19c740a3bca4935cca9a231746a8320

 この「パッケージ左翼」は、衆議院議員を落選した今も「衆議院議員」を名乗っている。そしてこう言う。

《「確かに世界には沖縄より小さくても独立している国々はたくさんあるなぁ」とも指摘。4日の北京冬季五輪開会式に触れ「小豆島(香川県)くらいの面積しかない小国の代表が晴れやかに入場行進している。そんな夢も悪くないか、と思ったりする」》

 支那共産党と組んで、沖縄県を日本国から分離する運動は「外患誘致に当たる」と作家の武田恒泰さんが言っている。こんなのがついこの間まで国会議員をやっていたんですぜ。 橋下氏に「パッケージ保守」とか「ファッション保守」と揶揄されても、外患誘致を狙うこいつらの思い通りにさせてはいけない。「パッケージ保守」よ、歴史を学び、教養をつけよう!