消防団は奴隷じゃない

消防団、住民から祝儀 「昭和からの習わし」 一関市が是正指導》

https://news.yahoo.co.jp/articles/732c6f9f50168916c475c29193641fd9c4d460f2

 毎日新聞、建前だけで記事を書くんじゃない!

 消防団に関する「ご祝儀」「ご無沙汰金」「協力金」などは、全国の津々浦々、田舎ほどこの手の「習わし」は現実に存在する。この手の金の是非については、また論じることとして、今日はこの記事がとても気持ちが悪かったので「ひとこと」書いておく。

 全国的に消防団のなり手が減少している。昔は「村の役」であったり、「村の若い者の力」を見せる場でもあったりした。しかし、昨今、この手の奉仕活動、ボランティアについて忌避する人間が増えてきた。要するに個人主義の蔓延と言っていい。

「なんでそんな面倒くさいことをやらなきゃいけないの?」

 ということに尽きる。面倒くさいことは人にやって欲しい。自分は自分のことだけをやっていたい、もしくは金になるならやってもいい、という輩が増殖しているのだ。

 消防団員は、ホントにわずかな報酬で地域のために活動をしている。ワシャも、地元で消防団を7年やったけれど、とにかく時間だけとられて実入りはない。とくに田舎ではなかったので、自治会からの支援も雀の涙で、消防訓練後の飲食もすべて自腹だった。

 深夜に火災があれば、非常招集がかかる。眠い目をこすりながら身支度を整え、火災現場に走るのである。消防署の車両が来ていなければ、自分たちで消火活動を行う。本部が来て、消火活動が軌道にのれば、消防団は交通整理などの脇にまわってフォローする。鎮火すれば本部車両は帰っていくのだが、消防団はそのまま朝まで再出火を警戒して火事場に居残りとなる。

 さらに、春先から梅雨頃まで、「操法訓練」という火を消すためのノウハウを身に付けるべく連夜の練習をする。ワシャの頃で60日くらいは拘束された。そういうハードなボランティア活動をやっているということをちゃんと書けよ、毎日新聞

《元消防団員の男性は「消防団の法被を着て、各家庭を回る行為は寄付集めになる。活動中は非常勤特別職の公務員なので、金銭を受け取ってはいけないと思い退団した」という。》

 この元消防団員の言っていることは正論だ。でもね、寄付を募って消防団活動の一助にしたいという、真面目に消防団活動をしている若者たちの気持ちも分かる。

 この元消防団員、正論は正論なのだが、はっきり言えばそもそも消防団活動が面倒くさかっただけだと思う。でなければ、内部で「金銭を受け取らないようにしよう」と提案して改善していけばいいのであった。つまるところ、なにか理由をつけて辞めたかったんだろうね。格好つけてんじゃねえぞ。

《同市消防本部は4月、市内の消防団員に対し、一般家庭を訪問する際に金品の授受を行わないよう通知した。同本部総務課の阿部茂課長は「地域住民の誤解を招かないよう通知を出した。消防団は地域活動に従事する大切な存在でもあり、健全な運営に努めたい」と話した。》

 指摘されれば、これが正しい。しかし、一所懸命に消防団活動をしている人たちをぎゅうぎゅう責めるだけというのも情けない。そういった対応をするのであれば、消防団に出す補助をもっと手厚くすればいい。自治会からも「消防費」を計上して、地域のために尽くす人間を手厚く支援すればいいのだ。

「金は出さないよ、金は集めるなよ、お前ら地域の奴隷となって働け」

 では、いい加減すぎる。

 ワシャの記憶では、ある自治会が、市から「消防支援費」としてもらった補助金ピンハネして消防団に下げ渡していたという。それじゃヤクザと一緒じゃん。

 

 毎日新聞の記者もこういう方向で記事を書くなら、まず消防団員をやってから書けよ。ジャーナリストなんだろ、体験してみろよ。