平和ボケの国に戦士はいないのか

 朝日新聞社会面。「新幹線殺傷事件」の続報。
《車掌「話聞きます」15分説得》
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180613-00000115-asahi-soci
 記事によれば《男性車掌が「やめてください」「話を聞きます」と、15分にわたり説得を試みたことを明らかにした。》
 業務とはいえ、キ〇ガイと対峙した車掌のプロ意識は大したものだ。褒めるところは褒めるが、でもやっぱり、JR東海がどう言い繕っても、やはり対応が違う。車掌が近づいたとき、キ〇ガイは被害者の梅田さんに馬乗りになって刃物を振り下ろし続けていた。キ〇ガイのことだから、一心不乱に視点は梅田さんに固定されていただろう。そこはやはり「声掛け」ではない。「攻撃」なのだ。すでに梅田さんは刺されている。出血をしている。一刻を争う状態である。15分も悠長に「説得」をしている場合ではない。田嶋陽子の「話せば分かりあえるのよ〜」ではないのだ。
 最善策は、2人の車掌が連絡を取り合って連携すること。説得にあたった車掌は10号車にいたというから、もう一人はおそらく前方車両にいたのだろう。本当は12号車より後方車両にいてくれるとよかったのだが、今年の3月から乗務車掌の数を3人から2人に減員してしまった。3人なら、1人は後方にいたかもしれない。それならばキ○ガイを挟撃できたのに残念だ。
《車掌の人数が見直されることにより、安全性やサービスが低下することも考えられますが、JR他社の新幹線と比べ特に少なくなるわけではないほか、JR東海によると必要な対策を実施し、また、これまでそうならないための取り組みを進めてきたといいます。》
 JRは「安全性が低下しないように必要な対策を実施し」と言っていたが、さっそく減員の弊害が出てしまった。
次の策として、車掌対応がだめなら、後方車両にいる乗客となんとか連絡を取りたかった。車内放送を12号車だけ切って他に流す……なんてシステムはないよね。あるいは社内電話で前方、後方で連絡を取り合うというのも、一般客では使い方もわからないし、現状のシステムでは難しいか。
これも挟み撃ちという攻撃方法を取りたいんです。後方の乗客が、キ〇ガイの気を引きつけている間に、背後をとって「頸椎」あるいは「後頭部」に攻撃を加えたい。
上記の記事の下に、元警視庁のSPや安全インストラクターのコメントが載っているが、あまり参考になりそうもないなぁ。それでもまともそうなのをいくつか拾っておく。
「防護するために、必ず何かを持って対処してほしい」
「雑誌があれば丸めて棒状に」
「ベルトや鞄や傘を振り回す」
「相手から目を離さない」

 逆上したキ〇ガイは、凶暴な猿、狂犬だと思っておけばいい。とにかく距離をおいて睨み合うこと。目を逸らしてはいけない。棒を持ち、モノを投げつける、そしてじわじわとキ〇ガイの戦意(狂気)を奪っていく。
 繰り返しになるが、のぞみ265号に戦いを知っている男、戦士が乗り合わせていれば、梅田さんの命は救えたかもしれない。
七人の侍」の島田官兵衛みたいな戦士はそうそういないでしょうが……。