品格

 この人はどうしてこうも品格がないのか。
 名古屋市長の河村ミヤーミャーさんだ。昨日の中日新聞に、名古屋グランパスの社長と面談した記事が写真入りで載っていた。
 グランパスのユニホームを着用して社長たちと肩を組んでいる。そのだらしない姿、しまらない面差しに品がない。
中小企業の社長ならそれでいい。飲み屋で会ったら気さくでおもしろいオッサンだろう。
 しかしだ。残念ながら河村氏は230万市民の頂点に立つトップである。世界的にも名古屋はメジャーであって、大名古屋圏を代表する政治家の一人と考えれば、飲み屋のカウンターに座っているオモロイオッサンでは困るのだ。居ずまいをただし、品格のある挙措、振る舞いに心がける、そういった地道な行動が名古屋の価値を高めていくのではないだろうか。
 今日の朝日新聞には、ミャーミャーさんが大村チンさんと県庁前で自動運転の実証実験に参加したという記事があった。なかよく二人で後部シートに座っていたんだとさ。
仲よきことは美しき哉(笑)、しかし、この二人がからむとどうしても遊んでいるようにしか見えない。
 首長が地元の最新技術を体験する、このことは大切な仕事であろう。だが、この二人を並べてはいけない。二人ともいい人ですよ(苦笑)。いい人なんだけど、重ねると相乗効果で品格が崩落していく。
かつてこの二人は「ビートたけしのTVタックル」でふざけた再現ドラマに出演させられたことがあった。二流芸人のごとき扱いで、バカな役回りをやらされていた印象が強く残っている。このイメージをご両所とも払しょくしなければいけない。
 チンさんは少しでも真面目さを取り戻そうと努力しているんですね。でもミャーミャーさんはそのキャラが気に入ってしまったのか、そのままズブズブとギャグ路線を突き進んでいる。名古屋市民はそれでいいのだろうか。このあたりが県民・市民にどう映るかを、コーディネートする演出家は周囲にいないのだろうか。

 そんなことはどうでもよかった。どうでもいいことで800字も書いてしまった(反省)。
 森銑三のことである。友達から中公文庫から出ている『松本奎堂』を借りているのだが、これがかなり長編だ。森銑三を体験していない身にはちと堪える。だが探して見るとあるもので、先日の刈谷講座の中で、森銑三の関係者として「三田村鳶魚」の名前が出てきていた。江戸研究には欠かせない人で、ワシャも『三田村鳶魚全集』を持っているんだけど、その第4巻の月報(全集の中に挟んである数ページくらいの冊子)に、森銑三と近世文学の泰斗である中村幸彦との対談が載っていた。このくらいの短さなら読めますわ(安堵)。ふうむ、森銑三三田村鳶魚とつながりがあったのか。急に親近感がわいてきた。
 では『森銑三著作集』を読んでみようか……って、実はもう読みはじめています。ワシャの品格を向上させなければいけないのでね(笑)。