9人から千人まで

 昨夜、安城市の某所で浄瑠璃の会。「錦秋名古屋顔見世」の筋書にも名前を連ねている義太夫三味線奏者の野澤松也師匠の創作浄瑠璃を聴く。演目は童話の「泣いた赤鬼」を浄瑠璃にした「友情泣赤鬼物語」(ともなさけないたあかおにものがたり)と、新美南吉の名作「二匹のかえる」をベースにした「水温悟蛙晴心地」(みずぬるみさとるかえるのはれごこち)を弾き語った。
 定員25人のところ9人しか集まらなかったが、三味線というのがお座敷の芸能なので違和感はない。第一弦の1/fゆらぎ(f分の1ゆらぎ)を全身に感じてきましたぞ。このゆらぎのことを邦楽では「さわり」という。さわりがメンタルにもいいんですね。皆さん、機会があったらぜひ邦楽をお聴きくだされ。

 浄瑠璃の会に人が集まらなかったが(泣)、昼間の安城市はすごい人が集まった。午後2時半、JR安城駅前の拠点施設「アンフォーレ
https://anforet.city.anjo.aichi.jp/
に千人以上の人が詰めかけた。今朝の朝日新聞(東海版)にも小さく出ていたが、安倍首相が候補者の応援演説にやってきたのである。マスコミが切り取って拡大して報道するような反対派はどうであろう、3人くらいいたかなぁ。1000分の3人なので微々たるものだが、すごいのはその中の一人の女工作員だった。候補者が街宣車の上に立って演説をしている時に、千人の聴衆の背後で金切り声を上げるのだが、これが街宣車の上に取り付けられた大型スピーカーよりでかい声を出すのだ。演説の途中に何度も声を上げるから、千人の聴衆が何事かと思って振り返るのだが、これがたった一人のオバサンの仕業である。こういうことを秋葉原、渋谷などで「反安倍」を掲げる連中がやってきた「手段」なんですね。奴らの手の内を垣間見せてくれた。大半の聴衆は首相の話に耳を傾けていた。そのことでどこに投票するかを決めようとしている。それは自民党以外かもしれない。そういった真面目な有権者の情報収集の場を邪魔しているのだということに気づいていないんだね。敵陣営の妨害に行くのなら、味方陣営の応援に行けばいいのに。そういう発想にはならないのだろう。妨害工作裏目に出るということをそろそろ学習したほうがいい。
 朝日新聞から引く。
《「当選のために名前を変える、あるいは他の政党に潜り込む。政党を変え、今一体どの政党にいるか本人も分からなくなる」と野党批判をした。》
 この間にも金切り声のオバサンは「キー!ギャー!ギョエー!」と声を張り上げていたが、そんな妨害に惑わされることなく落ち着いた声で聴衆に語りかける演説は見事だった。

 安倍さんは愛知県の選挙区をいくつか回って東京に帰られた。夜、浄瑠璃の会からもどってテレビを点けると、安倍さんは偏向報道番組の「報道ステーション」に出演していた。それにしてもあのアナウンサーの偏り方はひどいね。そいつのことについてはまた明日にでも。