俳句と苦杯

 昨日、所用で豊田市に出かけていた。その際に本屋があったのでふらりと立ち寄る。たまには違う本屋を覗くのも悪くないなぁ。
 棚を物色していて小さな本を見つけた。新書ほどの厚さで15センチの正方形の句集だった。1ページあたりの句数が2句。だから情報量としてもさしたることはない。まえがき、あとがきを除ければ、残りは330の句で、17文字だから合計でも5600字程度ということになる。原稿用紙換算で14枚。小学生の少し長めの感想文といったところだろう。でもこのところ「プレバト!!」で頑張っている夏井いつきさんの句集だったので手に取った次第。『句集 伊月集 龍』(朝日出版社)であった。
 本のだいたいの値段は想像がつく。文庫なら数百円、新書なら800円前後、選書なら1000円〜。ハードカバーの小説なら1800円〜といったところだろう。だが句集など買ったことのないワシャにはその見当がつかなかった。あ、そんなことはないか。その昔、俵万智の『サラダ記念日』などを買ったなぁ。あれがハードカバーで1000円前後だった。この本はソフトカバーだし、情報量も少ないので、物価の上昇なども考慮して「1200円」と踏んだ。違った。2500円+税=2700円だった。俳句集ってそんなに高いの〜?
 そばに並んでいたので『夏井いつきの超カンタン!俳句塾』(世界文化社)も買っておく。「ワルシャワ、俳句でも始めるつもりかよ」と思われるかたもあるかもしれないが、もともとワシャは俳句が好きなのじゃ。蕪村、漱石、狩行などが好きですな。風天、海童も気に入っている。なかなかひねることはできないけれど、鑑賞するのはとても楽しい。

 隣の西尾市でなんだかきな臭い話になってきた。市長選で新人がWスコアで勝ち、前市長が苦杯をなめた。2人いる副市長のうち、ある事業に絡んでいたほうを解任する運びになっていた。しかし、筆頭の副市長のほうも「私一人が残るわけにはいかないと判断した」として30日付で退任することになった。ううむ、前市長の下で2人の副が連携してやってきたことは理解できるが、今、新市長の下でそろって退任ということになれば行政は混乱する。前市長、議会のシンパなどからもいろいろな政治的な働きかけはあっただろうが、ここは市民のためにも踏みとどまるという選択もあったのではないか。何人も知り合いが関わりあっているので今後の状況を注視していこうと思っている。