落語会

 夕べ、地元で落語会。出演は幹事の瀧川鯉昇、真打ゲストが立川龍志、色物が江戸家まねき猫、それに鯉昇の弟子の春風亭柳若、孫弟子の瀧川あまぐ鯉。

 鯉昇は相変わらずのフワフワとした雰囲気で登場し、肩の力の抜けた捉えどころのない話法で「そこつの釘」を聴かせる。長屋に引っ越してきたそこつものが巻き起こす騒動を描いた滑稽噺で、それを鯉昇は幅五間もあろうかという大女を登場させて、その女が首にかけていた柱時計のようなロザリオを噺の中心に据える。そのナンセンスなことといったら、もう笑うしかない。古典ではそこつ者が打った釘が隣家の仏壇に奉ってある阿弥陀様の頭の上に出てくるのだが、鯉昇では阿弥陀様の股間に飛び出す。もうむちゃくちゃですわ。これにうま〜くロザリオを絡めてくるからたまらない。

 龍志である。演目は「酢豆腐」。以前に落語家を目指す女の子を主人公にした朝ドラがあったでしょ。あの題名が「ちりとてちん」。「酢豆腐」の関西バージョンである。噺は、知ったかぶりで気取り屋の若旦那に一杯喰わせようということで、腐った豆腐を食わせるというもの、東西どちらでもやっているし、焼き直されたものも多い噺だ。
 龍志、立川談志の弟子である。兄弟子に談四楼、弟弟子に志の輔志らく談春などは遥かな弟である。この人は談志の若い時分の弟子であるので、談志が政界に打って出るときなどにも選挙運動の事務方として苦労をしている。そのあたりは談四楼が『談志が死んだ』(新潮文庫)に書いている。龍志がまだ金志と呼ばれていたころのこと。選挙運動で大喜利をやったのだそうな。なぞかけで金志はこう答える。
「我が師匠談志とかけまして石鹸とときます」
「その心は」
「どちらもよく落ちるでしょう」
 談四楼や周りのメンバーが「縁起でもねえ!」とハリセンでパンパンと叩きまくる。そんな選挙運動もしていたそうだ。
 立川四天王のように派手さはないけれど、ちょうど2〜300人のお寺の本堂が似合う本格派の噺家である。

 柳若は季節柄「お菊の幽霊」でご機嫌をうかがう。あまぐ鯉は柳家金五楼の新作を披露した。まだ先は長い。頑張ってね。

 今日、ワシャは大きな会議をひかえている。だから落語会後の宴会は遠慮をした。あ〜残念。ワシャは仕事熱心だなぁ(笑)。