鳴き本

 昨日、ちょっとした企画が成功したので仕掛人3人で急きょ飲むことになった。開始時刻まで少し時間があったのでいつもの本屋をのぞく。とりあえず「e−hon」で頼んでいる本はなく、週刊誌・月刊誌の主だったものは購入してしまった。新刊コーナーも一昨日に確認しているので目新しいものはない……およよ、あった。
 おかべたかし・山出高士『くらべる東西』(東京書籍)。手に取ってパラパラと繰っていると、思わず笑みがこぼれる。「東のネコ」と「西のネコ」が紹介されている。おいおい、ネコに東西なんかあるんかいな。岩合光昭の「世界ネコ歩き」
http://www4.nhk.or.jp/nekoaruki/
を見ているけれど、世界中、どこでもネコはネコじゃないの。しかし、「はじめに」で《本書は「いなり寿司」や「銭湯」など34組の「東(主に関東)と西(主に関西)の文化・風俗の違い」を解説した》と豪語するこの本は「東のネコ」と「西のネコ」を堂々と出してきた。すごい。
 消防署のマーク、「消防紋章」というのだそうだが、それも東西で違っている。座布団も紺色と緋色のが並んでいるが、どこがどう違うのか判らない。解説を読んでみれば納得するのだが、なかなかおもしろい一冊ですな。もちろん購入しましたぞ。
 そして家に帰って読んでいたら、もうひとつおもしろいことに気がついた。この本、縦14.8cm横20cmの横長なのだが、これがページをめくるたびにクウクウと鳴くのである。ふうむ、こんな本は珍しい。「鳴き本」などという言葉があるのか知らないけれど、これだけが鳴くのか、本屋に積んであった他の『くらべる東西』も鳴くのか、今日、本屋に行って確かめてこようっと。