昨日は知多半島は常滑で飲んでいた。
「常滑屋」という金曜日にしかやらない飲み屋で、だからけっこう混んでいた。料理もなにも注文できずに、店の主人が出してくるものをひたすら食べるのみ。女性受けはするんだろうね。ただ、海鮮を中心に美味しいものを食べたいワシャとしては、ううむ……と考えさせられる。
それに常滑の条例かなんかで決められた「最初の乾杯は酒で」というのにも違和感がある。ワシャはもともと日本酒が好きだ。それも熱燗好きであるのだが、やっぱり最初の乾杯はビールでしょ。
そんなことはどうでもいいか。お仕着せの食材もそれなりに味わえたし、頼みもしないのに次から次へと出てくる冷酒はそれでも香りがいい。そしてなにより器がいい。酒が変わる度に猪口を替えていく。最初は常滑の朱泥のぐい飲み。次は信楽のごつい猪口、三種類目は黄瀬戸の平たい猪口などと楽しめる。日本人は器で食ったり飲んだりするのだが、まさにその通りだった。突き出しの平皿もいいし、イカそうめんをいれた深鉢もよかった。しめのラーメンは抹茶茶わんで出てきましたぞ。
器を見て、手で触って、唇に触れてみて、これは楽しい。