次から次へと

 ワシャらがうろうろしていたところから4つほど東の地下鉄駅で事故が起きた。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140502-00000042-yonh-kr
 この路線は2号線というのだが、ソウル市庁前にも乗り入れており、そこにはセウォル号の犠牲者のための記帳台があって、多くのソウル市民が慰霊のための記帳に訪れていた。おそらく地下鉄事故の乗客の中には、記帳をすませた後の方も乗っていただろう。

乗客・乗員計396人を乗せた韓国の旅客機がエンジントラブルを起こして出発港である鬱陵島にもどったそうな。
http://www.sanspo.com/geino/news/20140502/acc14050221380013-n1.html
 ワシャらの乗ったエアバスでなくてよかった(ホッ)。

 仁川空港でもこんなことがあった。ガイドからは「空港内に入れば日本円が使えますよ」ということだったので、出国審査を受ける前に、ガイドが案内してくれた店(これがベラボーに高いぼったくり店)で、手持ちのウォンはみんな使ってしまった。でも、懐には数万円ほどあるので、空港内でなにか欲しくなっても問題はない。
 出国審査を終えて、空港内に入った。それにしても広いねぇ。とりあえずペットボトルは外で廃棄してしまったので、中で買おうと自動販売機を探すのだが、これがない。それではコンビニでもと、うろついたがこれも見当たらぬ。そうこうしているうちにのどが渇いたので、仕方なくカウンターだけのコーヒーショップに立ち寄ってカフェオレを注文する。部下の文も含めて1万ウォンくらいだったので、1万円札を出す。空港内で円は使えるんでしょ。丸顔に細い吊り上った目をしたネーチャンが「ダメだ」と言う。
「日本円は使えるんじゃないの?」と問い直すと、「お釣りがない」という。そして右手で「あっちへ行け」というしぐさをした。「シッシ」ということだわさ。
 運よく部下がウォンを若干持っていたので、それで事なきを得たが、このところの韓国のヒューマンエラーの一因を見たような気がした。「どういう状況になっても対応する」という信念が感じられない。自分たちが準備をしたもの以外のことが発生すれば、それは自分たちが悪いのではなく、その状況をつくった相手(事象)が悪い。相手(事象)が自分に合わせればいいのだ。
 しかし天候や、誤作動、トラブルなどは、なかなかこっちの都合に合わせてはくれない。冒頭のニュースやコーヒーショップでの対応は、そのあたりの心構えのようなものが見えなかった。

 結局、仁川空港内では、エルメス、グッチ、バーキン、カルチェなどなどブランド品の店舗は山ほどあるが、ペットボトルを売っている店にはついぞお目にかかれなかった。「儲からないものは置かない」という思想がはっきりと出ているのかなぁ。それにしても不親切な空港だった。