柳絮(りゅうじょ)

 某国の首都を車で走っているときのこと、4月も晦日というのに雪が舞う……と思うほど、無数の柳絮が風に流れていく。ここまでで「ワルシャワは北京にいるのか」と思った人は物事をよく知っておられる。
 北京の柳絮は有名ですよね。白柳の花が咲き、そこから綿毛にくるまれた種子が飛ぶ。それが雪に見える。
 でもワシャは北京にはいない。似たような文化風土の場所にいるのだ。ゆえに、柳絮まで同様に流れるのか。しかし、3日もいると街に馴染んでしまう。日本とも近い関係にあるので、居心地は悪くない。人にも慣れた。ワシャの泊まっているホテルの前にコンビニがあるんだが、そこのニーちゃんとはもう顔なじみだ。
「いらさーませ」「ありがとうごじゃいまし、た」と変な日本語で対応をしてくれる。何度目かにトマトジュースを買ったときは、「これ美味くない」と教えてくれたものだった。でもね、ワシャの人生経験は織田信長よりあるわけで、そのワカゾーの言ったことを鵜呑みにはしない。
「そうは言っても大丈夫だろ」
 と多寡をくくって購入した。その結果は昨日書いたとおりである。

 今がこの国のいい時期だという。昨日も快晴で、仕事でハイウエーを走っているとなかなか快適だ。ただ、空気が乾燥しているのか、喉がすぐにいたくなるので、マスクをしたり、水を飲んだりしてしのいでる。

 今日も夜まで仕事が続く。最終的に解放されるのは深夜になるだろう。アヘアヘアヘ……。