ちょっとピンぼけ

 今朝の朝日新聞「声」の欄。相変わらず朝日新聞民主党支持のご様子で、市民の投稿の中から、「反自民・反維新」の声を取り上げて大きく載せている。朝日新聞民主党のシンパであるという一事だけでも、民主党が日本に仇なしているとみて間違いない。
 さて、その「声」欄にこんな投稿があった。
「ごみ箱で死亡 中国の子に涙」
 広島の36歳の会社員からの投稿だ。彼女はこのニュースに対して文章を起こした。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20121119-00000014-rcdc-cn
 中国内陸部の貴州省で浮浪児5人がごみ箱の中で暖をとろうとして木炭を焚いて一酸化炭素中毒で死んだことを報じている。
 彼女は言う。
「私たち大人は本当に子どもたちの福祉を考えているのだろうか」
「世界の貧しい地域の子らのことがとても気になる」
「日本では当然かもしれない日常生活も、彼らにとっては途方もないぜいたく」
「日本に生まれただけでとても幸せであることは間違いない。感謝して、その幸せを恵まれない国に生まれた人々に還元したいと、いつも思う」
 勝手に思え。
「日本人の大多数がそんな考えを持つことができれば、世界は変えられると信じる」
 変えられないって。

 そもそもこの投稿者、この事故がどこで起きたのか分かっているのだろうか。投稿の文頭で「中国内陸部の……」と書いているから、支那中国でこの事故が起きたことくらいは分かっているのだろう。
 この人に言いたい。支那中国はGDPで日本を抜いて世界第2位なのだよ。中国沿岸部には共産党員が何千万人、それに富裕層だって何千万人といるのだ。ついこの間まで日本の観光地に銭を抱えた成金どもが押し寄せて来ていたじゃないか。軍事費を増大させ、航空母艦を建造し、西太平洋を虎視眈々と狙っているのはどこの国か、ご存知ないのかな。
 この人、もっぱら攻撃対象は「日本人の大人」になっている。でもね、それは違う。支那中国は国家レベルでは日本より富裕だ。その支那中国の浮浪児問題を日本人の大人が責任追及されなければならないのか。

 支那大陸の内陸部、貴州省は沿岸諸州に比べて貧しい省と言っていい。四川盆地南の雲貴高原の東に広がる亜熱帯高原山地が同省の領域である。
 おっとっと、ここで間違えたくないのはスケールのことである。四川盆地といっても、甲府盆地とはわけが違う。九州がまるごと2つすっぽり入るほどの大盆地である。雲貴高原にしてもそうだ。清里高原とは同じ高原と言いながらもまったくの別物で、シロナガスクジラとキリギリスくらい異なっている。日本がずっぽり収まるほどの山また山の大高原なのだ。
 北の四川省が49万平方キロ(日本が37万8000平方キロ)なので、貴州省は小ぶりに見える。しかし、17万6000平方キロほどの州であり、韓国の1.8倍ほどの領土を持っている。
 もともとここに暮らしていたのはミャオ族、プイ族、イ族など12の少数民族だった。そこに漢人が入り込んでくる。現在では人口の4分の3を漢人が占めている。そういう処なのである。
 そこで気になるのが、この事故で死んだ5人の浮浪児が漢人なのか、少数民族なのか、ということである。人口から言えば、漢人である可能性が高い。しかし、現実からみると少数民族の子供なのだろう。残念ながら、漢人共産党高級官僚から見れば、少数民族の子供など、人間の数には入るまい。そんな子供を救済する前に、カナダに留学させた自分の子供のために省内からせっせと搾取をする。その影響で浮浪児が出るのだが、そんなものに構っていては蓄財などできるものではない。

 話をもどす。朝日新聞「声」欄に投稿した36歳の会社員は、なぜ日本人を責める?「日本に生まれたことだけでとても幸せ」なのかもしれないが、「共産党員の子供に生まれたり」あるいは「成金のセガレに生まれる」ことは彼の国では幸せなことである。まず、同じ国民・人民であるというならば、第一義的に責任をとるのは、大きな講堂で赤いネクタイを締めて笑っている連中ではないのか。

 36歳の会社員の言葉を繰り返す。
「日本人の大多数がそんな考えを持つことができれば、世界は変えられると信じる。」
 ごみ箱でなくなった5人と同様の子供たちを救いたければ、まず彼の国の国政、地方行政をあずかる者どもを口撃するべきだろう。責める順番と相手が違う。
 純粋でまっすぐな視野狭窄者には困ったものだと言うしかない。