国東半島

 九州の北東に、ちょうど瀬戸内海に頭を突き出したような格好の半島がある。愛知県人は半島というと知多半島渥美半島のようにとがったところをイメージしてしまう。丸っこい人の頭みたいなのが半島だと言われてもねぇ(笑)。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%BD%E6%9D%B1%E5%8D%8A%E5%B3%B6
 今回、ちょいとわけありで九州は大分の国東半島まで出かけた。名古屋から小倉まで「のぞみ」で3時間、日豊本線を乗り継いで宇佐についたのは昼前だった。国東半島、意外に近い。
 ワシャの好きな「男はつらいよ」にも大分は舞台として取り上げられている。第30作「花も嵐も寅次郎」で寅次郎の恋の指南をうける純情な青年(沢田研二)の故郷が杵築という設定。半島を右を向いた人の頭とするならちょうど口のように見える切れ込みが杵築という城下町がである。そこにあるお寺に母親のお骨を納めにやってきて寅次郎と知り合う。挿話で湯平温泉や、ラストシーンでは鉄輪温泉が舞台となって、昭和の町を背景に寅さんの口上が堪能できる。寅さんは昭和の町がよく似合う。
 今回の旅は、杵築とは反対側の後頭部にある豊後高田が目的地の一つだった。そこに「昭和の町」がある。
 津々浦々いたるところに地方の町はあるけれども、その中で商店街の活性化に成功したところというのは、ごくわずかしかない。その中でも成功事例と言われているのが国東半島の豊後高田である。ここは「昭和の町」で売り出して、それこそ豊後高田を全国区にした。その仕掛け人は、今は中部地方の田舎町の再生に奔走しているので、豊後高田にはいないが、とにかく町を見ておこうということで、三河くんだりからはるばる行ったのであった。(つづく)