余分なことをするな、日本気象協会

 コラムニストの勝谷誠彦さんも怒っているが、日本気象協会がつまらないことをやろうとしている。
http://www.asahi.com/national/update/0510/TKY201105100099.html
《寒いのに立春、暑いのに立秋――。中国伝来の二十四節気は、季節の移り変わりに彩りを添える言葉だが、ちょっと違和感を感じませんか?》
 日本気象協会の愚挙の尻馬にのって、朝日の文化レベルの低い記者が、「ちょっと違和感を感じませんか?」などとバカなことを言う。いいか、違和を感じるから「違和感」である。違和を感じて、もう一回感じて、それじゃぁ「違和感感」ではないか。天下の朝日新聞の記者が出来の悪い中学生のような文章を書いてどうする。それを堂々と公に発表して、恥ずかしいと思え。

 まぁアホ記者はどうでもいい。問題は、日本気象協会である。きみたちは、天気の予報を真面目にやっていればよろしい。日本の伝統文化にまで踏み込まなくても結構だ。
日本気象協会は、新しい季節のことば作りを始める。言語学者や文化人、気象関係者らからなる専門委員会を設け、一般からも意見を募って検討する。2012年秋までに「日本版二十四節気」を提案する予定だ。》
 日本列島はまことに長大な島国である。北は択捉島から、西は与那国島、南は沖ノ鳥島まで、季節もそれぞれの場所によって千変万化する。アホ記者は、「寒いのに立春?」と言っているが、日本列島の中には、立春の時に寒くない場所はいくらでもある。
 例えばだ。アホ記者のいる東京基準で、東京がポカポカしてきたら「立春」ということにしても、その時期に、東北、北海道ではまだ寒さの中で身を凍えさせているに違いない。いくら新しい季節の言葉を作っても、季節が在所在所で違う日本では、あまり意味をなさないということを自覚しろ。そもそも、そういうことに一番敏感なのが気象学の専門家たちではないのか。
《同協会は「現代の日本の季節感になじみ、親しみを感じる言葉を選びたい」とする。二十四節気同様、カレンダーなどに記載して生活に潤いを与える身近な言葉として定着させたいという。》
 だから、稚内那覇の気候がどれほど違うのかということに、思いを巡らせるだけの脳味噌があれば、日本気象協会のやろうとしていることが「愚挙」であり、そのことを喜んで伝えている朝日新聞の記者のリテラシーの無さが鮮明になってくるでしょ。

(「さるさる」の続き) 
 アホ記者が「清明」、「芒種」をなじみの薄い言葉だと決めつけているが、そんなことはない。「清明」は陽暦では、4月5日のことを言うが、どうです?この時期の少し風は涼しいが、空の明るくなってきたところや、桜の葉が青々となりつつある季節感が「清明」という季節にしっくりときませんか。
陽暦の6月6日の「芒種」にしたって、芒(のぎ)のある穀物を播く時期というところから来た言葉で、梅雨入り前の時期に、水田に水が湛えられ、小さな苗が少し湿度の高い南の風に揺れている……そんな風景が目に浮かびませんか。
日本気象協会の机上の秀才たち、浅薄な知識だけで日本の伝統文化を弄ぶんじゃない。

 それにしても、「はてな」はいいですね、ユッキィさん。「さるさる」だと1000字制限があって、その1、その2…と欄を替えなくてはいけなかったのが、「はてな」は何字でもOKなんスね。ご紹介いただきありがとうございました。