文部科学省が奨学金の貸与基準を厳格化するという。
http://www.asahi.com/edu/news/TKY201101080155.html
当たり前だ。経済的に困っていない学生にまで奨学金を出す必要などない。それは親が努力すればいい話である。勉強をしたいが経済的に進学を断念せざるを得ない優秀な子供に対して貸し与えてゆけばよろしい。
実はこういった制度は市町村にもある。全部が全部にあるというわけでもなかろうが、比較的裕福な自治体には奨学制度のようなものが存在する。
もちろん名古屋市にもある。
http://www.city.nagoya.jp/kyoiku/page/0000008733.html
この情報だけではよく分からないが、「所得の低い保護者」「経済的な理由で就学が困難な保護者」などの文言が並ぶところを見ると、子供の成績より、親の経済状態のほうを重視しての補助のようである。つまり、弱者救済の色が濃い。
某市でも似たような奨学金補助制度がある。某市では内申書の点数を加味している。おお、名古屋市よりも一歩進んでいるではないか。その市では、内申書の平均が3.1だったか3.3だったか……なにしろ最低ラインでその内申点が必要となる。
現在、内申点が絶対評価に移行しているので、平均点が全体に上昇しているのだという。だから平均自体が3.2とか3.3となっている。だから奨学金でひろうのは、平均的な成績の子供ということらしい。それでもただばら撒くよりはいいけれどね。
でも、これが高校に進学するとたちまち問題が出てくる。中学はいいですよ。成績1番の子供からどん尻の子まで、5.0、4.9、4.8……2.0、2.9と、絶対評価ゆえに多少の恣意性は残るとしても成績順に並ぶ。
この時に3.1以上の子供は奨学金がもらえる。そして進学できる。西三河で言えば、岡崎高校、刈谷高校、豊田西高校あたりが名門進学校だが、中学校で奨学金をもらっていた子供が進学校に進むと、周囲が優秀な生徒ばかりである。その中で3.1はなかなか難しい。2.9に下がれば奨学金は受けられない。
(下に続く)