メディアリテラシー

 基本的にワシャは、テレビのニュース報道や新聞の記事をそのまま鵜のみにしないことにしている。そのどれもにかなりのバイアスがかかっていることが多いからである。例えば4日の日記にも書いたけど「ニュースステーション」の久米宏の、ダイオキシンに関する発言なんかほとんどウソだったでしょ。それに朝日新聞の記事なんかも、笑っちゃうぐらいヒダリに偏向している。
 マスコミというものはそういうものなんだという認識があるかないかで、世の中の見え方はずいぶん違ってくる。朝日新聞に納得しちゃっているあなた、騙されたと思って、勝谷誠彦『あっぱれ!朝日新聞(笑)』(WAC)を読んでご覧なさいよ。目からうろこが落ちますぞ。

 ワシャはマスコミの垂れ流している情報はひとまず疑って掛かる。とくにご用学者のような輩が書いたものなどは眉に唾をつけてから読む。もちろん信用している論者もいる。例えばね、今週発売の「週刊朝日」で言うと、内田樹さんである。内田さんはこんなことを書いている。
エコノミストも政治家も「元の状態」に戻そうと必死です。しかし、もう「元に戻す」のは無理なんです。もう「右肩上がりの時代」は再現できない。》そう前置きをして「質のよい後退戦」「たたずまいの端正な隠居国家」を実現しようと提案している。
 しかし昨日のテレビニュースで経済3団体の新年会の様子がながれたけれども、経済人も政治家も識者もマスコミもこぞって不況克服、成長戦略などの注文をつけているが、たくさんの人が大声で言うから正しいということではない。週刊誌の片隅で本当の賢者が小声で言っていることが正鵠を射ていることはままある。

 今週の「週刊朝日」には面白い記事がいくつかあった。「マリコのゲストコレクション」に国土交通大臣の前原さんが出ている。「自民党は料亭大好きだが、民主党は料亭に行かない話」や「辻元副大臣の話」など興味深い話があった。クイズダービーでお馴染みだった篠沢教授の「独占激白」も面白かったし、「週刊図書館」の村上もとか海堂尊の対談もよかった。今週号はお得でしたぞ。