「週刊朝日」持ってます

 5月30日の朝日新聞朝刊1面。

《首相、秘書官の長男更迭》は、1日経って古いネタになった。ワイドショーでもこればっかりだったもんね。とにかく岸田首相の決断が「遅い!」としか言いようがない。

 右肩トップの《NHK、未認可配信に9億円》は親中NHKが馬脚を現したということで、「当然こんなことをするだろう」程度の話。「クローズアップ現代」をはじめ、ニュース番組のレベルの低さは目を覆わんばかりだからね。

 それよりも興味を引いたのは「天声人語」だった。題して「さよなら、週刊朝日」。

そうだった。「週刊朝日」が廃刊になるんでした。どうでもいい前置きはチラ見せしてくれるので、朝日新聞のホームページをご覧くだされ。

https://www.asahi.com/articles/DA3S15649293.html?iref=pc_rensai_long_61_article

まずは中段から引く。

《創刊から101年。日本で最も古いとされる総合週刊誌が、長い歴史に幕を閉じる。》

 ううむ、ついにサヨク新聞紙系列の週刊誌が消滅するか・・・これも時代よのう(遠い目)。

 ワシャ的には「週刊朝日」はけっこう購読していた。とくに司馬遼太郎の『街道をゆく』は大好物だった。ただ、近年、内容が左色に染まり、それに比例して記事の内容が劣化していった。サヨクジジイたちが支えてきたのだろうが、そのあたりも朝日新聞購読者と同じで減少の一途をたどっている。

週刊文春」や「週刊新潮」は、面白そうな記事があると購入しているが、「週刊朝日」となると、書店の棚で目立ったことがない。目を引かなければ買わないのは当然だろう。はたしてここ10年で何冊買っただろう・・・と思って棚を物色したけど、2015年に1冊買っていました。

大昔の「週刊朝日」はけっこう棚に挿さっているんですよ。例えば、写真に写っているのは1676年の何冊かです。この頃、司馬さんの連載「街道をゆく」は「播州揖保川室津みち」でした。全43巻のまだ9巻目を書いていた。ホント、遠い過去になってしまったのう。

 トップ記事にこんなのがありましたぞ。

《次に逮捕されるのは誰か・丸紅→目白、全日空運輸省政府高官の“黒い資金ルート”を洗う》

 まだ、ロッキード事件の全容が解決されていなかった頃である。これなんてもう昭和史の中の話ですよね。

 でね、自省をこめて、昨日、出掛けたついでに最終巻(下段左端)を買ってきた。「週刊朝日」編集部の様子(かなりデフォルメされているが)を表紙、折り返し、裏表紙ででかでかと載せていて、これはこれで面白い。内容も最終巻なので、盛りだくさんで充実している。このくらいのクオリティーを続け、左傾を修正していれば廃刊の憂き目に合わずに済んだのかも。

 めくっていけば、グラビアで「女子大生表紙Play Back」という特集。トップページが18歳の熊本大学生の宮崎美子だ。これはさすがに可愛い。彼女から4ページにわたって26人の女子大生と高校生が1人(吉高由里子)と大サービスですな。

 

 おっと、大きく脇道に逸れてしまった。「天声人語」だった。

 昨日の「天声人語」がありがたかったのは、「週刊朝日」の廃刊を思い出させてくれて、本屋に買いに行けたということだけ。

 コラム全体としては、その情報以外にはなくもなく、「時代の歯車がカチリと鳴る音が聞こえるようだ」とか「新聞が伝えきれない、こぼれ落ちた思いや興味を伝えるのが週刊朝日だった」とか「記録だけでなく、人々の記憶にとどめたい」などの自己満足に終始する。そろそろ新聞という媒体も足元が覚束なくなっている。早晩、朝日新聞が記憶にならないよう祈っている(笑)。