天王山と脳天気

 宵から本を読み出した。本が面白かったということもあったんだろが、やはり時代の変革を目前にして少し興奮していたのかもしれない。つい徹夜をしてしまった。それでも午前3時ごろまでは蒲団の中にいたのだが、水分補給のために階下に降りてきたついでに書庫に入ってパソコンを立ち上げた。さあて、どんな結果に相成りますことやら楽しみですなァ。老人と世襲とバカをなんとかできれば、この国はもう少しいい国になるような気がするんですがねぇ。

 こんな大変な時期に、日本テレビがまたくだらないことをやっている。せっかく「たかじんのそこまで言って委員会」を楽しみにしていたのに日曜日の午後が台無しだ。なにが「24時間テレビ32愛は地球を救う」だ、愛だけでは病んだ地球は救えないし、本当に地球を救うつもりなら、化石燃料を大量に使うお祭り騒ぎをまず中止することだ。二流のタレントや芸人ばかり集めて、深夜に電気を点けてワイワイやっていることの方がよっぽど地球を追いつめていると思いますけど……
 それにしても、またマラソンかよ。珍獣ハンターのイモトを駆り出して、無理やり126キロを走らせる。普段、長距離を走っていない素人に大した練習もさせずに128キロなどという距離を走らせることは無謀と言っていい。この間、大阪から走らされたものまねタレントの山本高広も、今、走っているイモトにしても、どちらも膝をやられている。当然の結果だが、テレビ局は物語――といっても屁みたいな物語だが――を作らなければならないので、山本やイモトがどれだけ苦痛を訴えてもリタイアを許さない。
「途中で止めたら番組成立しないよ。穴あけたらあんたうちの局には出入禁止になるよ」くらいのおどしは当然かけている。だいたい、山本にしろイモトにしろキャラクターが違っているのに、どうしてそういうスポ根ものをやらせるかなぁ。せっかく珍獣ハンターとしてユニークなキャラを作って来たのに、ワニとの格闘ですらボケをかましながらやってのけたイモトが苦痛に顔を歪めて黙々と走っていたんじゃ、今までの彼女の努力が水の泡でしょ。テレビ局のこういったタレントの使い捨ては真剣に腹が立つ。
 こんな詰まらない企画は早く止めてくれ。