「トトロの家」でマックロクロスケは何をしていた?

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090214-00000026-mai-soci
 東京杉並で民家が全焼した。1991年に出版された宮崎駿『トトロの住む家』(朝日新聞社)の中で紹介されていた「Kさん宅」である。宮崎さんは、その家をこんなふうに書いている。
《簡素な白いペンキ塗りの門から、踏み石がやっと人ひとり通れるスペースで、外からは見えない入り口につづいている。家は決して大きくない。下見板張りの、窓を白くをペンキで塗った平屋である。(中略)ペンキがはげかけている。しかし、荒れてはいない。むしろ、ピカピカにしておくことへの、ためらいが感じられて快い。家もまた上手に年をとっているのであった。》
 この家の洋間の写真が見開きで載っている。コーナーに180cmほどのスチールの書棚があって本が並べられてある。その前には90cm四方の正方形のテーブルがあり花柄のテーブルクロスが掛けてある。赤いレトロな椅子は対面に2脚あるだけだ。天上からはシェードランプが下がっている。きっとこの場所でこの家の主は本を読んだり文章を書いたりしているんだろう。ワシャんちの雑然とした書斎とは雲泥の差だ。きっとこういったところは、時間もゆっくりとながれるんだろうね。

 そんな貴重な建物を灰にしたクズがいる。空撮の写真を見れば屋根が完全に焼け落ちていた。室内は壊滅的な被害をうけている。文化のなんたるかを理解できない放火魔の仕業だろうが、そんなヤツはとっつかまえて杉並区役所前で火炙りにしてしまえ。
 それにしても、杉並区も間が抜けているじゃないか。公園として整備していたならきっちりと管理しておけよ。
 もう一つ、地元の消防関係者もしっかりしてくれ。1月から、この周辺で不審火が10件以上相次いでいるというではないか。夜警をちゃんとやっていたんだろうね。東京の消防団は高齢化が進んでいるということだから間に合わなかったのかもしれない。

 また、よき昭和の風景が消えてしまった。