飽きの叙勲

 桐花大綬章に元参議院議長の江田五月氏が輝く。特に優れた功労があったんだとさ。やれやれ。皆さん、江田五月という政治家の事歴をご存知ですか。ワシャは民主政権の時に議長になったなぁくらいで、この人が積極的に政治の表舞台に立って活躍した記憶がない。そうそう菅直人政権の時に法務大臣になったが、一切の死刑を停止してしまった死刑反対論者である。
 典型的な二世議員であり、父親の弔い合戦で社民連から出馬し初当選、その後、社民連を解党し、日本新党新進党と造っては潰し、国政を投げ出して岡山県知事に転じようと試みるが落選、一時、政治からは身を引いていたが、日の出の勢いの民主党(笑)に入党し、国政に復帰する。この時の民主党の有力指導者であったことは間違いなく、だからこその議長就任なのだが、その指導力がなかったことは、今の民主党の凋落を見れば一目瞭然であろう。
 政治家は「なにを成したか」がその評価であると思っている。そういった意味では江田氏はなにもしなかった。それでももらえる桐花大綬章(笑)。旧制度で言えば「勲一等旭日桐花大綬章」である。
 ワシャは勲章制度はあるべきだと思う。勲章が欲しいから仕事をがんばる、それもモチベーションのひとつであろうから。でもね、世襲で国会議員を務めて、運よく議長になっただけ、日本の歴史に有益なことをなにもしてこなかった人が「勲一等」とはとても思えぬ。輿石東旭日大綬章もどうかとおもうけどね。これも昔でいうと「勲一等」である。
 それならば旭日重光章(勲二等)の西川きよしさんや旭日小綬章(勲四等)の波乃久里子さんのほうが、よほどお国のためになっている。
 なにもしない政治家、評論家のような政治家に、左巻きの政治家に、ポイント制だけで大切な勲章を渡していいのだろうか。

 そうそう叙勲はポイント制なんだけど、そのポイント制をごまかして勲一等をもらった人物もいる。ワシャの嫌いな瀬島龍三である。この受章に中曽根首相(当時)の裏工作があったことは有名な話。

 ワッ凄い!!
 上記を書き終わって地方版を眺めていて声を出してしまった。
 上のほうの叙勲なんかどうでもいいのだが、旭日単光章のところにワシャの地元の元消防分団長の名前が載っていた。ワシャが現役消防団員ころにはすでに50代後半だった。ワシャの地域の団員は400人くらいいるのだが、他の自治体に比べると年齢構成が若い。その人はその中で頭抜けて年齢が高かった。それから20年務められ、70代で現役分団長をやられたのではないか。若い分団員が次々に辞めていくのに、その人は本当に消防が好きで、深夜の火災にも率先して消防車に乗っていた。目につかないところで頑張っているこういう人にこそ、勲章を与えるべきだと確信する。
 この人の旭日単光章は、秋の空のように清々しい。国会議員や国家公務員が、血筋やキャリアだけで高禄・名誉・権力をほしいままにしてきたその結果の、屋上屋を架すような大綬章などよりも百万倍価値がある。素晴らしい。
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