漫画も読みマンガな

 昨日の午前中のプレゼンはおおむね良好だった。「地球温暖化論」と「懐疑論」を、北極のシロクマくんや東京工業大学丸山教授に登場してもらって、簡単に解説をした。社外取締役の一人から「解りやすかった」と言ってもらえたので、ちょこっとホッとしたわい。休日返上で準備をしてきた甲斐があった。
 で、午後9時ごろに帰宅したんですが、気力が沸かず(と言うよりビールが飲みたくなってしまい)、再登場できまへんでした。(謝)

 仕事帰りに本屋に寄って、呉さんお薦めの「闇金ウシジマくん」を買おうと思ったのだが置いてなかった。仕方がないので、小林まことの「格闘探偵団」の4巻、5巻を見つけたので買って帰った。
 ビールを飲みながら読んだ。ムムムムム。
 小林まことの「1・2の三四郎」シリーズは連載開始の1978年から読んでいる。プロレス好きな高校生が、抜群の運動能力でプロレスの選手としてのし上がって行くスポ根漫画だ。その後、1994年から「1・2の三四郎2」が続編として始まった。引退してファミレスの店長をやっている三四郎が仲間に懇願されプロレス界に復帰して頂点に君臨する朝青龍のように憎々しいヒールを叩きのめすというもので、これも面白かった。そして、そのまた続編として「格闘探偵団」が始まる。突然、三四郎が探偵になって登場し、そのずば抜けた体力で次々と難事件を解決していく。チンピラ殺しの1巻、美女連続誘拐事件の2,3巻と、小林まことは相変わらずはちゃめちゃで面白い。
 そして4,5巻である。今回はなんとタッ君という自閉症の10歳児が主人公なのだ……今まで多動性障害で言語障害自閉症の子どもが主人公で大活躍する物語などあっただろうか。あるのかもしれないがワシャは寡聞にして知らない。
 なにしろこの漫画、タッ君と三四郎と殺人犯の若者の三人によるロードムービーなのである。だからタッ君はずっと出ずっぱりなのだ。物語が始まった頃は、やっぱり変な子どもだった。でも、「1・2の三四郎」は変なヤツばっかり出てくるから、その中の一人だろうと思って読み進めていくと、これが只者ではなかった。極めてリアルな自閉症児として描かれているのである。このタッ君に振り回されながらも、徐々にタッ君を理解していく殺人犯の心理描写がいい。読み進めるにしたがって、タッ君がだんだん可愛らしく格好よく見えてくるんですな。そしてクライマックスが決まっている。まだ読んでいない人がいるだろうから言わないけど、「ムムムムム」と唸ってしまった。
 ワシャは10歳のタッ君のファンになってしましましたぞ。