騙すより2

「星野ジャパン」の韓国戦の話。
 韓国が試合直前に先発メンバーを大幅に差し替えたことに対し、星野監督が抗議をしたという。
http://sports.yahoo.co.jp/hl?c=event&a=20071203-00000130-mai-base
 こんなこともするんですよ。
http://sports.yahoo.co.jp/hl?c=event&a=20071203-00000010-ykf-spo
 どうしてこういうことをするんだろうね。
 また、大相撲の外国人力士も押しなべてこういった傾向が見える。
「相手を欺いてでも勝てばいいんだ」
「強ければなにをしてもいいんだ」
 例えば九州場所でロシア人力士若ノ鵬の取り組みで、土俵の上空3m(笑)も飛びあがって相手黒海を押し潰した。いい相撲を取るということなんか端から考えていない。相手をどう騙して白星を稼ぐかに汲々としている。
 昔、「人の心はお金で買える」と豪語して登場し、あっというまに消えていった商人がいましたよね。彼はその著書の中で、金を持っているやつが一番強くて偉いんだ、と言っている。彼の著書『稼ぐが勝ち』(光文社)には《女はお金についてきます。》《人間はお金を見ると豹変します。》などとほざく。
 彼なんかも上記の外国人と同様に勝てばいいんだ、勝つためには何をしてもいいんだ、という思考回路を持っている。

 ユダヤの格言にこんなのがある。
「あなたがもっている物を、それを必要としている人に売るのはビジネスではない。あなたがもっていないものを、それを必要としない人に売るのがビジネスである」
 レバノンにはこんなのがある。
「1000回も考えを変えるほうが、1回騙されるよりいい」

 そんなものなのか……と溜息が出ていたのだが、中西本を読んだら払拭されましたぞ。こういったことを不快だと感じるのは日本人の美徳なんだと中西さんは言う。
《「騙すより騙されろ」、こんな処世訓を親が子どもに教える国は、世界中どこへ行っても見ることはできません。外国人にはとても考えられないことで、騙されるくらいなら先に騙したほうがいいというのが、多くの国の考えかたです。》
 ああ、日本人でよかった、そう思わせてくれる本でした。