暑い

 なんという暑さだ。夕べはついに我慢しきれずにエアコンのスイッチを入れてしまった。今年の夏も暑くなりそうだわい。
 梅雨前線は北に上がっているので、東海地方には太平洋高気圧が大きく張り出している。今、午前5時30分、ワシャの書庫(物置とも言う)から見える南の空は快晴だ。このまま梅雨明けになってしまうのではないか。

 さて、明治4年7月14日のことである。明治天皇は大名を召集して「藩を廃して県を置く」旨の詔書を下達した。「廃藩置県」の断行である。このことに際して、西郷隆盛はこう言った。
「反対論者は自分が兵を率いて断固断つ」
 この強さである。西郷の強さで、この画期的な改革はなった。
「反対論者がいたら、話し合いで解決したい。争いはよくない。何事も話し合いで……」
 などと言っていたら廃藩置県など100年たっても実現できまい。下手をすれば未だに岡崎藩刈谷藩だったかもしれない。

 日本の北朝鮮制裁案は中国やロシアの圧力で大きく後退せざるをえない状況に追いこまれている。そんなことは決議が延期された段階で見えていた。弱い国の主張は通らないのである。我が意を貫こうとするなら、相手がたじろぐような強さを持たなければいけない。そんなことは国際政治でも幼稚園のクラスでも同じだ。体力のあるヤツ、頭のいいヤツ、要領のいいヤツがいい目をみるようになっている。弱いヤツ、バカなヤツ、どん臭いヤツはいじめられるのじゃ。

 うちの近所にハジメくんという小学生がいる。金持ちのお坊ちゃんで頭はいい子なのだが、体力がなく要領が悪い。ガキ大将のアメオくんに媚び諂って虎の威を借りてはいるものの、アメオくんは隣町に引っ越してしまった。近所ではチャイゾウくんという新たなガキ大将が頭角を表し始めている。チャイゾウくんにはロシ八くんという友達がいてこの子もガキ大将だ。更にコリ山兄弟という子分までいる。こんな連中に囲まれて、ハジメくん「どうするアイフル〜」
 方法は4つある。
 1、チャイゾウくんの子分になる。
 2、チャイゾウグループに対抗するために空手の道場に通う。
 3、チャイゾウグループに対抗するために新たなご近所グループを形成する。
 4、引きこもりになる(鎖国する)。

 4案も捨てきれないが、2案を着実に進めつつ、3案を画策するといったところが現実的だろう。チャイゾウくんにたかられるゼニがあるなら、その分をチャイゾウくんの裏に住んでいるイントくんや、ネシ八くんに貢いで仲良くしたほうがいいと思いますぞ。