30年後を期せ

 中国とロシアにしてみれば狂気は日米に向いているからどうでもいいのである。とにかく三流国が壊滅して隣地で混乱が起きるよりもミサイル花火をせっせと打ち上げてくれているほうが安心なのだ。
 軍事強国の中ロがここまであからさまに反対表明をしていては制裁決議案など夢のまた夢である。軍事弱小国家の悲哀なんでしょうな。北朝鮮ミサイル発射問題は涙を飲んで負けを認めましょう。
 その代わり北朝鮮からのミサイル攻撃が怖いから、もちろん中国の核弾頭も恐ろしいから、日本の科学、技術の粋を結集して弾道ミサイル防衛システム(BDM構想)をつくりあげてしまえばいい。そうすれば中ロ北朝鮮のミサイルは完全に無力化するから、極東は実に平和になる。
 中国はこのBDM構想に強く反対している。なぜか、中国はアメリカに対して大陸間弾道弾を多数配備することで軍事的に拮抗してきた。それがBDMで根本から覆されれば、また一から軍備を構築し直さなければならない。残念ながら中国にBDMを開発するだけの技術力も余力もない。中国が実態経済を無視してBMDの軍拡競争に参加すれば、国家体制の崩壊にもつながりかねないからである。
 だったら日本はBMDを率先して開発しましょうや。敵がどれだけミサイルを撃ち込んできたとしても、すべて撃ち落せるならこんなありがたいことはない。日本の大都市に向けられた中国のミサイル、管理不充分でいつ暴発するかわからないロシアのミサイル、どこに飛んでいくかわからない北朝鮮スカッド、ノドン、テポドンドン、これらは人口密集地の日本列島にとってとてつもなく脅威になっている。この脅威を払拭するのがBMDなのである。BMDが真の世界平和を実現できるのではないか、と思っている。
 日本は臥薪嘗胆して一刻も早く自国防衛のための弾道ミサイル迎撃システム開発に着手せよ。それが成った時、国連安保理常任理事国は自動的に転がりこんでくるし、制裁決議案など黙っていても成立するようになる。アメリカの核の傘から脱出するためにも、日本の穏やかな国柄を取り戻すためにも、「自国は自国で守る」「日本には指一本触れさせない」ということを諸外国に知らしめなければならない。
 やる気になれば日本は強い。