今朝の新聞から

 三重県名張市で2歳児が特急電車にはねられて死んだ。近鉄大阪線に隣接する名張高校グラウンドの野球観戦に両親とともに来ていたときの悲劇だった。かわいそうに坊やには退屈だったんだろうね。
 この事件で両親はくれぐれも近鉄を訴えるようなことをしてはいけない。「線路を隔てる木製の柵が壊れていたのは鉄道会社の施設管理が杜撰だった」などと文句を言ってはいけないよ。この件でもっとも悪いのは坊やから目を離した両親なのだから。

 世田谷・14歳自宅放火事件からすでに1ヶ月半が経過している。このクソガキは医療少年院に送致されることになった。
 それにしても最近の犯罪を犯す連中の「発火点」が低くなっている。実に些細なことで人を殺し、罪を犯す。そうだよなぁ「個性の時代」「あなたが一番大切」「ナンバーワンではなくてオンリーワン」などと愚か者たちをいい気にさせるものだから、つけあがるバカが増殖するのだ。
 司馬遼太郎は、日本人の精神の炉心が溶け出していることを懸念しながら鬼籍に入った。あれから10年、誇り高い日本人はどんどんバカになってゆく。もう一度ワシャたちは己の足下を見つめなおさなければいけない。
 
 そうそう明日の夜、久しぶりの読書会がある。課題は司馬遼太郎『この国のかたち5』だ。再度読みなおして、この国の行く末に思いをはせよう。