愛知博雑感(2) その1

 愛知博は「トヨタ博」とも噂されているから、どうしても「トヨタグループ館」を押えておかなければなるまい。
さすがにトヨタ、メインゲートである北ゲートに隣接する企業パビリオンゾーンの中でも一番奥の首座を占め、他の企業館を左右に並べ従えているところなんざ、河竹黙阿弥の「四千両小判梅葉」の六幕目「伝馬町大牢の場」を見るようじゃねえかい(なんのこっちゃ)。
 このパビリオン、この博覧会きっての人気館なのでただ行っただけでは入れない。まず早朝より出かけゲートでひたすら並び、開場とともにひたすら走って入場整理券をもらうための行列に並ばなければいけない。裏技としては70歳以上の高齢者を同伴して高齢者枠での整理券ゲットというのもありだ。
 ワシャが入手したのは12時50分の公演だった。それまでに他のパビリオンを回って昼食を済ませることにする。
 12時15分、再びトヨタグループ館にもどって来て入場のための行列に並ぶ。入場整理券を持っていても結局並ぶのね・・・並んでいる通路の横にスタッフが行き来をしている細い通路がある。そこを時折、車椅子に乗った人とそれを押している人が通過していく。車椅子は優先なんだね。ワシャの前に並んでいる真っ白な頭の老人が杖にすがりながらその後姿を見送っている。なんか変だな。
 このパビリオンの呼び物は何といってもパフォーマンスステージで繰り広げられるショーである。「ウエルカムショー」は楽器演奏ロボットによるバンド演奏だが、二足歩行ロボットはもう何年も前からあるわけだし、車輪で動くタイプのロボットでは驚きもしない。35年前の大阪万博フジパンロボット館にも、ロボット劇場というのがあってテーマ音楽に合わせて15体の踊り子ロボットが楽しく踊っていた。あれから全然進歩していないじゃないか。
(「愛知博雑感(2)その2」に続く)