参政党の神谷代表が街頭演説の中で「あれが足りない、これが足りない。憲法を分かっていない。アホだ、バカだ、チョンだとバカにする」と発言したことを「差別的発言だった」と神谷代表がその場で謝罪したという。
え、なんで?
朝日新聞はこう解説する。《「チョン」は韓国・朝鮮人を差別する意味で使われることがある》と。
そして教養のない代表も、発言直後に「『チョン』って言ったらダメだ。ごめんなさい。いまのカット。ああ、また言っちゃった」と自身の発言を謝罪。
これ根本的に誤っている。これは大王製紙の会長だった井川意高さんも指摘していたが、「バカでもチョンでも」という言葉は江戸時代にできている。井川さんは「Wiki」を紹介していたが、ワシャは別のを示しておく。東京堂出版の『日本俗語大辞典』である。これに依れば「ばか」「頭が悪いこと」「物事が終わること」「おしまい」「首になること」「漢字の点、句読点、傍点など」「チョンガーの略」など「チョン」と発音する。とくに最初の4つは江戸時代から「チョン」と言っていて、今回の神谷発言は知ってか知らずか(おそらく知らずに)、江戸期の言い回しを使ったものである。
これが責められる、あるいは謝罪する根拠が見えない。
かつて「バカチョンカメラ」というのが流行した。歌舞伎の拍子木の「チョン」という音から、「軽くちょっと」という動作を表す擬音だった。
これが一部の活動家の餌食となり、「チョンは朝鮮人差別のチョンコウ(朝公)から取っている」と主張し「バカでも朝鮮人でも使えるとは何事か!」とねじ込まれて「バカチョンカメラ」は放送禁止語となった。
おいお~い、まったく朝鮮人差別なんかしていない元々の日本語ですぜ。ある研究者は「言葉というのは使いようで奇妙なところへ着地し、そして消えていく」と指摘する。
「バカでもチョンでも」は江戸時代から使ってきた日本語である。『日本国語大辞典』には「チョン」を使う日本語が60も載っている。それがごくわずかな抗議者、活動家のために使えなくなることは日本語の大きな損失と言っていい。
ほらぁ(苦笑)。
《参政・神谷氏に抗議 大阪のコリアン団体「差別的言葉と理解し発言」》
https://news.yahoo.co.jp/articles/a38ae964c96a97c52e1551b67605f1f40cf164bc
早速、《在日外国人の権利確立や共生社会の実現に取り組むNPO法人「コリアNGOセンター」(大阪市生野区)は同日、参政党に抗議文を送付》したんだとさ。
日本語をしらない代表が、つまらない訂正をするから、こういった団体に活躍の場を与えてしまう。
「バカでもチョンでも」ってのはすべて日本語である。そもそもこの「チョン」は「朝鮮人」のことを言っていない。そんな言いがかりで、日本語の使用を不自由にするなよ、バカチョンが。