シャガールその2

 気晴らしに思い切って名古屋市美術館で開催中の「シャガール展」に行ってきた。出品数は175点。これは見応えがありましたぞ。会場に入ってのっけに『誕生日』が惜しげもなく展示してある。『誕生日』以降も「男と女」「花」「バイオリン」「山羊、鳥、魚」「月」「パリ」「ヴィテブスクの家並」「聖書を題材にしたもの」などを複雑に絡み合わせて作品にしている。事前に、ジル・ホロスキー『シャガール』(西村書店)など何冊かの本で予習していったものの、本に載っていて会場にもあったものは「誕生日」だけだった。シャガールの作品はどれほど多いんだ(驚)。
 シャガールは60歳を過ぎてから彫刻を始めた。そこから見せる旺盛な創作意欲は只ならぬものである。これは見習わなければいけない。年をくっている場合ではないよね。
 シャガール、70歳になってもそのパワーは衰えをしらず、90歳を過ぎてなお大作を仕上げている。ワシャも少しだけ絵を描くが、大きな油絵はなにしろ体力が必要で、ワシャが30代の頃でも8号(一辺が45センチくらいの小さなものですわ)を描くのにもへとへとになったものである。しかしシャガールはそんなものは朝飯前で、何か月でも書き続ける天才だった。シャガールにはあたまがシャガールわい。