朝食後、佐賀の仲間が車を出してくれた。これで大宰府天満宮に行こうというのである。ワシャは20年くらい前に太宰府天満宮に立ち寄っている。でも最近は様変わりしていると聞いているので、厄落としも兼ねて出かけるのだった。
都心で、福岡都市高速道路に乗る。高架から下を見れば、三笠川が流れ、おおお、朝、巡った寺院の杜が朝の光に輝いている。博多は水と緑の街である。ビル群の中をちょいと走ると、左手に福岡空港が見えてくる。都心からあっという間ですぞ。これはアクセスがいい。高速からも航空機群が間近に見える。「わーいボーイング737だ、エアバスだ、ボンバルディアだ」と騒いでいる間に、車は高速を降りて、大宰府の市街地を走っていた。
西鉄太宰府駅前のビルの中にある駐車場に停めた。早朝から暑くなりだしている。この状況で露天は危険だからね。
交差点をわたって参道が東に延びている。このあたりから「チャンワーチェンワー」という会話が耳に忍び込んでくる。参道を行く人はまばらである。だってまだ午前9時ですぜ。
でも、周囲は彼の国からの旅行者らしい人ばかりである。服装から、言葉から、なんとなく判っちゃうんですね。参道をのぼって、案内所をこえて、90度左に折れると一の鳥居である。そこでお辞儀をして中に入る。太鼓橋を渡って2の鳥居、その脇の手水舎で手口を浄め、さて参拝。
左遷の神様との久々の御対面である。
「東風吹かば〜にほひをこせよ梅の花〜主なしとて春を忘るな〜」
え〜い、今日は大奮発をしておこう。ヒラヒ〜ラ。
御朱印帳にも記載してもらい……おいお〜い、ワシャの御朱印帳を受け付けたのは、学生アルバイトのような若いニーチャンだ。あらら!墨汁をこぼしているよ、おまえ、何しているんだよ。ワシャの御朱印帳を汚したらただじゃおかないぞ。
ヘタクソな字をいただき(泣)、厄払いのお守りを買い、天満宮をあとにしたのだった。(つづく)