やればいいと言うものではない

 大村政治塾が始動開始したんだとさ。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120413/k10014413471000.html
 いやはやなんとも……政治塾の開講はいいが、単なる月例講演会を実施するだけなんでしょ。そんな程度のお勉強で、低レベルとはいえ現役の国会議員以上の政治家なんてつくれるわけがない。
 実際にこの日の参加者の中には、ワシャの知人もたくさんいるけれど、とても、この国の舵とりができるようなタマではない。「地方分権を推進する勢力をつくる」ということであるならいいが、この政治塾から次の世代を担う政治家を12回ばかりの講演会を聴くことで養成しようなんてのは、どだい無理な話だ。
 講師のほうもオヨヨな人がいますぞ。まず田原総一朗さんである。う〜ん、この人から何を学んで、これからの国政にどう役立てようというのか。そもそも田原さんの講演会ならあちこちでやっている。それに田原さんは著作がいくつもあるので、それを30冊ほど読めば事足りる。わざわざ「政治塾」と銘打ってまで聴くほどのことではない。この政治塾参加者の中で、講師の本を読んで参加する人間がどれほどいるだろうか。おおかたが単に講演を聴きに行く程度のことである。こんなことで国を担っていけるわけがない。
 ありゃま、猪瀬直樹さんもいるではあ〜りませんか。猪瀬さん、あるジャーナリストに「東京都がリストラをするならまず副知事から」と言われて激怒したそうな。ある意味で面白そうな講師ではある。
 ジャーナリストの田勢康弘さんの名前も挙がっている。田勢さんと言えば、セクハラ教授として有名になってしまった方で、これまた楽しみ(笑)な講師である。教え子に「一緒に小説を書こう。だから君のすべてを見せてくれ」と言ってしまった人だ。そのあたりの話は性事には役に立つが、政治には間に合うまい。
 おやおや、東国原英夫さんも講師でいらっしゃる。こうなってくると演芸会の様相を呈してきた。
 田原、猪瀬、田勢、東……こんなおもしろい連続演芸会を見逃す手はない、とばかりに大村知事支援の皆さんが名古屋のホテルに詰めかけた。会場の写真を見たが、う〜ん、大半がダークスーツにネクタイという出で立ちで、年齢層もけっこう高い。はっきり言えば「オッサンばっかりやんけ」ということだ。このレベルの人材結集で、国政を変えようというのは、ちと甘い。顔ぶれを見れば、現状維持派のお歴々という印象が否めない。
 あえて苦言を呈するが、せっかく塾を開くなら、若者、女性を集めなければ意味がないのではないか。橋下大阪市長に追従し、アリバイ的に講演会をやったって、それはパフォーマンスの域を出るものではあるまい。