底なしの卑しさ

 眞子と書いて「みちこ」と読む。
http://news.tv-asahi.co.jp/ann/news/web/html/200829031.html
 本来、「眞」は「みち」とは読まない。普通なら「まこ」「まさこ」「ちかこ」「まきこ」といった読みがスタンダードだろう。それを「みちこ」と読ませる。「眞」を「みち」と読むには「荘子」を知らなければいけない。「荘子」に「眞泠」という言葉が出てくる。「まことの道をもって諭し告げる」と訳す。この「眞」が「みち」という意味を持っている。
「わが子よ、まことの道を歩め」
 父親はそんな思いをこめて長女にそう名付けたに違いない。それが僅かな金を騙し取るために、その父親を干物にしたまま放置するとは……卑しいのう。

 福島県でも白骨化した母親と14年も暮らしていた。
http://news.tv-asahi.co.jp/ann/news/web/html/200829002.html
 いくら金のためとはいえ、日々、腐敗していく遺体と同居し続けるその神経が信じられない。まさか「九相図絵」を描くつもりでもあるまいに……卑しいのう。

 大阪でも、母親の遺体と4年間暮らした三男坊主がいる。現在、52歳の男は15年間定職につかずぶらぶらしていたんだそうな。
http://news.tv-asahi.co.jp/ann/news/web/html/200904033.html
 三男ということは、長男、次男がいるわけだよね、そいつらは何をしていたんだ。4年間も母親の顔を見にこなかったのか。ずいぶんと不義理な兄弟だな。
 それにしても、どいつもこいつも人から金をめぐんでもらって、ちっとも恥じないとは、世も末だわさ。

 聞いた話なんで、信憑性は確かではないが、夫婦が離婚して自宅に母親が子供とともに住み、自治体から母子手当をもらう。父親は家を出て生活保護をもらって、市営住宅に住む。実質は夫婦だから父親は市営住宅から自宅に戻って親子3人水入らずで暮らしている。自宅の奥の間には、死んだ爺ちゃん白骨化したまま寝てたりして。母子手当、生活保護、老人年金、遺族年金……その上に地デジのチューナーは無償配布で、インフルエンザワクチンはただで打てる。
 無職の父親は毎日パチンコに通って、毎晩、近所の居酒屋で飲んだくれているそうだ。いいご身分ではないか。
 本当に困窮している人は救済しなければいけない。しかし、こういうずるいやり方で遊んでいる連中はかなりの数、存在する。こういった卑しい連中をきっちりと仕分けしなければ、この国に明日はない。