役人の百万言より少女の一言 その1

 ワシャの日記は宮城県庁や福島県庁の方も読んでいる可能性があるので、愛知県としてもいいのだけれど、最近、県の力量がみるみる落ちているのがわかる。

 一昨日の「いきもの地球会議in安城」でのこと。舞台に上がる役者は、司会の東海ラジオのアナウンサー、パネルディスカッションのコーディネーターに中日新聞論説委員、特別ゲストに滝川クリステル、それにデンマーク大使、ホストとして安城市長、これだけ揃えば充分だ。時間も2時間しかない。日中に開催された自転車イベントの映像を流したり、途中に休憩も挟まなければいけない。時間は多分、足りないくらいだろう。
 そこに県が割りこんできた。環境関連の偉いさんが自分も一枚加わりたいと申し入れてきたのだ。市のほうは丁重に断わっていたらしいが、「COP10」自体が愛知県と名古屋市の主催となっているので、強引に割りこんできたんだろう。
 午後6時30分、司会の女性アナウンサーが水色の鮮やかな和服で登場する。このアナウンサーが上手い。自らも参加した自転車イベントをデ大使や市長を中心に紹介して、夜のフォーラムの開催趣旨を説明する。
 そしてデ大使の登場だ。スライドを使いながらデンマークの環境についての講演を行った。このときデ大使、一切、メモに目を落とさなかった。用意されたソファーにゆったりと座り、しっかりと観客を見ながら優しい語り口で話す。それを脇に控える通訳が訳している。海に並ぶ美しい風車、デンマークのダムの放水、最新の電気自動車などの写真やデンマークのエネルギー割合の円グラフなど、見やすくまとめられていて、う〜む、デンマークのことがよく解りましたぞ。
「The green economy is in your hands」
「グリーン経済(経済の中に環境を取り込んでいくこと)の選択はあなたがたの手の中にある」
 そうデ大使は言われた。いい言葉だ。さすがに環境先進国の大使だけのことはある。
(下に続く)