光市母子殺害事件について その1

 昨日の朝、日記を書き終えて、ネットでニュースを確認していたら、この記事
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091102-00000117-jij-soci
を見つけた。でね、以下をメモ的に書き出した。

 このニュースで言うこところのルポルタージュ本というのは、増田美智子『福田君を殺して何になる』(インシデンツ)のことですな。ふ〜む、この本、被告の実名をあげているので、そのことに対して損害賠償と出版の差し止めを要求しているのか。
 ネットで検索すれば「福田孝行」という名前などすぐに出てくる。今更、「名前を出すなー!」って力んだところで手遅れだ。本当に心から反省をしているのならば、そんなことに拘泥している場合ではない。ひたすら亡くなられた母子に対してご冥福をお祈りするのが正しい姿だ。ここにきてまだ被告がこんなことをしているとするなら、まったく反省していない証左と言っていいだろう。

 ここまで書いてきて、上記の本が読みたくなった。最初に書店で見つけた時には、その題名から、死刑廃止論者の空疎な「加害者支援本」だと思い、そいつらに利益を与えるのも業腹なので、買うのを手控えていた。でも、出版差し止めになると読めなくなってしまうので、大慌てでいつもの本屋までケッタを漕ぎましたぞ。
「全国書店ネットワークe−hon」では、すでに発売中止となっていたので心配したが、1冊だけ棚に残っていた。よかった。

 早速、近くの喫茶店に入って当該本を読む。
(読書中読書中……)
「おおお、これは!」
 読み終えて思わず立ち上がってしまった。その時にテーブルを膝で蹴ってしまい、危うくコーヒーをこぼすところだったわい。
 むむむ、それにしても、これは単なる「加害者支援本」ではないぞ。
 著者は、闇雲に加害者を助けようとしているわけではない。「このままでいくと死刑は回避できないが、顔を見知ったものの人情から生きていて欲しい」と前置きして、そしてこう続ける。
《せめて福田君が死刑になることで、何か1つでも、社会にとって得るものがあってほしいと願っている。匿名の名もなき殺人犯として死刑が執行されても、世間の人々はなんの現実味も持てない。》
(下に続く)