本を買う価値

 もう随分と下火になったが、亀田三兄弟がわあわあ言われている頃に、父親の史郎氏が書いた(って書けるわけないけど)『闘育論 亀田流三兄弟の育て方』(集英社)という本が読みたくて仕方がなかった。どんなバカ教育論が述べられているのかと思うとワクワクしませんか。
 でもね、そんなクズ本を定価で買うのは嫌でありんす。かといって「日本の古本屋」を検索しても『闘育論』はなかった。しょうがないのでずっと我慢してきたのだった。
 それが今日、ふらっと立ち寄った古本屋の100円コーナーにあったんですね。もちろん即ゲットでんがな。字が大きくて中身がスカスカなので、あっという間に読了した。スカスカだけど突込みどころ満載の大爆笑本だった。これはお得でしたぞ(笑)。

 学習院大学の中条先生が、その著書の中で、80年代から90年代の日本マンガの頂点に立つ作品を三作挙げている。梅図かずお『わたしは真悟』、宮崎駿風の谷のナウシカ』、業田良家自虐の詩』である。前の2つは既に読んでいた。しかし、映画化もされた『自虐の詩』は恥ずかしながら読んでいなかった。ということは、すぐに購入して読まなければ本の神様に叱られる。急いで取り寄せ慌てて読んだ。
 名作だった。文庫サイズのマンガで2冊で1200円でお釣がきますぞ。まだ読まれていない方は是非ご一読あれ。ラストは泣けます。

 職場で『セオリービジネス2008vol.3』を読んでいたら、部下に「貸してください」と言われたので、快く貸した。3日ほどして返してくれたのだが、その時にこんなことを言った。
ワルシャワさんの尊敬するジャーナリストの日垣隆さんは年間に500万円も本に費やしているんですね」
「そうです」
「日垣さんに影響を受けてワルシャワさんも本を沢山買っているんですね」
「そうです」
ワルシャワさんは幾らくらい本に使っているのですか?」
「日垣さんに比べたら微々たるものです」
「2008年に入ってから何冊本を買いましたか?」
「関係者に聞かれると困るので黙秘します」

 日垣さんは言う。「ともかく、《本や雑誌にかけるお金は、一ヵ月に五〇〇〇円未満という人》は、きっと天才なのだろうと思う。」
 ワシャはアホなので今日も本を買いまくるのだった。