矛盾

 ワシャはこの時期になるといつも吠えることがある。これからクリスマス前後にかけて日本全国津々浦々でチカチカと輝く電飾イルミネーションのことだ。日本は資源輸入大国である。無駄な石油石炭など一滴一片もないはずだ。世は「地球温暖化」だの「ガソリンの高騰」だのと大騒ぎをしている。にも関わらず全国30万世帯以上ががこの季節になるとピカピカチカチカ、それどころか自治体、企業、商店街などがこぞって電飾フィーバーに走っている。これっておかしくないかい?
 昭和48年のオイルショックの時には繁華街のネオンが一斉に消えた。しかし、今回はガソリン価格が150円を超えても、夜の町はギンギラギンだ。資源エネルギー庁が『家族みんなでできる「省エネガイドブック」』なるものを出しているが、恥ずかしくないのかにゃ。
 会社でも電気はこまめに点灯しろだの、席を離れる時はパソコンの電源を落とせだのと口うるさいが、もちろんそれも大切なのだが、その前に全国の電飾を消せよ。