新興宗教2題

 舘ひろしの怪演が評判の『パパとムスメの7日間』が最終回だった。午後9時TBSにチャンネルを合わせる。ところが『女子バレーボール ワールドグランプリ’07「日本×ロシア」』が延長になっているではあ〜りませんか。午後9時から見る態勢になっていたので、その後の予定が狂いまくってしまった。
 それにしてもワールドGPで盛り上がる大阪市中央体育館は異常だね。100%日本のサポーターの体育館内に「ニッポンニッポン」の連呼が延々と続く。会場を埋め尽くすオレンジ色のスティックバルーンが「ボムボム」と音を立てる。これが一糸乱れない。この集団行動は顕かに異常だ。「女子バレー」という新興宗教としか思えない。
 この異様な集団一揆に後押しされて、日本選手はみんな目が血走っている。狂気に取り憑かれているといってもいい。よくぞこんな状況でロシアは冷静に試合を続けられたものだ。そっちを感心するわい。
 午後6時56分(中途半端な時間だ)からテレビ朝日系列で『ネタ祭り2007夏の陣 東西対抗お笑いGP』が放送された。若手の芸人が出てきてごちゃごちゃやっていたみたいだが、まったくおもしろくないのだ。笑いの構成があざと過ぎて笑えない。「そんなの関係ねー」と言われても、関係なければ端から出てくるなという話だし、にしおかすみこのスタイルはいいけど、やっくんやマチャマチャの焼き直しでしかない。もうそのパターンは食傷気味だ。
 しかし、会場を埋め尽くした若者はそのパターン化されたアクションで「大爆笑」するのである。え、どこがおもしろかったの。「オヤジにはわかんねェよ」と言われるかもしれないが、そんな薄っぺらなギャグ(とも言えない言葉の羅列)では笑えない。この会場を埋め尽くす軽薄な客に古今亭志ん生がわかるのだろうか。身替坐禅で笑うことができるのだろうか。
 ディファ有明が、どこぞの国の党大会に見えましたぞ。