先週末のこと、お天気もいいので安城市歴史博物館に行く。ちょうど「雛祭り」に合わせて雛人形展を「無料」でやっていた。
また博物館周辺の梅もほころびはじめている。歴史散策にはもってこいの季節の到来だ(でもワシャは花粉症なので外は嫌だけどね)。
このミュージアム・スポットは3月26日(日)まで開催している。見物は『岩間新右衛門家旧蔵雛人形』である。この雛人形、段だけで8畳の広さが必要だ。高さは目測だが一番上で2.5mは超えているだろう。とにかくとてつもなくでかい段飾りだ。でもお雛様は80年近く旧家の土蔵の奥深くで眠っていたので、とても繊細で美しい。
谷崎潤一郎の細雪の中に、このお雛様が登場している。
《この家の雛と云うのは、昔悦子の初節句の時に京都の丸平で作らせたもので、蘆屋へ移って来てからは、結局家族たちの団欒の部屋に使われている階下の応接間が、洋間ではあるけれども……》
芦屋の旧家蒔岡家でもさすがにこのどでかい段飾りには手を焼いたに違いない。
さて、歴史博物館である。この超豪華なお雛様のほかにも歴史を感じさせる種々の雛人形が9セット、御殿雛飾りという一風変わった、でもとっても綺麗なお雛様が4セットなどなどバラエティに富んだ展示になっている。くどいようだがこれで「無料」とは、博物館、太っ腹だ。