夫子と少壮

 今朝の朝日新聞1面。記事下に本の広告が並んでいる。そのセンターに「KKベストセラーズ」の本の紹介が載っている。

 おおお、呉智英さんが4月に出された近著の紹介である。そしてね、タイムリーなことに、この本をテーマにした呉智英さんの講演会が2日後の5月25日に愛知県安城市の駅前にある図書館の「アンフォーレ」で開催される。これね。

https://www.library.city.anjo.aichi.jp/event/documents/20240525.pdf

 4月5日から参加者の募集を始めたんだけど、翌日には定員を超えてしまった。それで定員を倍にしたんだけど、それもすぐに満タンになってしまったそうです。全国の呉ファンが、続々と安城に集まってくるのである。

 ううむ、呉智英、畏るべし。

 以上は、ワシャが鑽仰(さんぎょう)する呉夫子の話。

 以下は、言葉の使い方がやや奔ってしまった若者の話。

 広島県安芸高田市の石丸市長、議会ではやや言葉が過ぎたところもあったけれど、若気のいたりということもあるから、今後の成長を期待しながら議会を傍聴していたんだけど、急に辞めることになった。

安芸高田市民は「びっくり、残念」「やってみたらいい」…石丸市長が都知事選へ 辞職時期は調整中》

https://news.yahoo.co.jp/articles/d277a839593bbdf41f8a9506ec7df993888996ae

 5月初旬に石丸市長は任期途中で市長を辞任し、都知事選に立候補する旨の発言をした。若い政治家が青雲の志を抱いて坂を上がっていく、まことに結構なことだと思う。しかし、1期目の途中で市政を放り投げて都知事に・・・というのは如何なものだろうか?

 この日記では、長期在任の首長に対して厳しいことを言ってきた。首長など3期12年もやれば上等で、さっさと後生にバトンを渡していけばいいと。

 しかし、石丸市長は1期を務めあげずして、その職を投げてしまった。それは安芸高田市民に対して失礼に過ぎるのではないか?

 議員なら1期で辞めてもいいですよ(笑)。それほど大した仕事ではないからね。それでもね、任期途中で辞めるということになれば、投票してくれた有権者に対して極めて無責任と言える。せめて4年やらなければ。

 ましてや市長である。それがどれほど崇高な「青雲の志」に突き動かされた行動だとしても、ご都合だけの振舞いでしかない。1期をしっかり務める。せめてそれが安芸高田市民に対する誠意というものではないだろうか。

 石丸市長、まだまだお若い。直近の都知事選に間に合わないのなら、次の機会を待てばいい。焦慮することなかれ。