避難所支援について その2

(上から続く)
 豊臣秀吉のエピソードにこんなのがある。主君の信長がある家来に地震で壊れた土塀の修復工事を命令するが、これがなかなか進まない。怒り狂う信長に秀吉が「わたくしめにやらせてくださりませ」と申し出る。災害の直後である。人足は不足しているし、機材もない。それを秀吉は「当初の予定よりも短い期日で仕上げる」と豪語する。
 さて、秀吉どうするか。
 秀吉、長い塀を細かく分けて、それぞれに人足の頭を決めて分担させてしまう。そうしておいて早くできた順番に報奨金を与えることを布告する。そりゃ人足は必死になりまっせ。金がかかった上に、競争になってしまった。人間の心理をうまく使った操縦術である。もちろん、塀が期日前に完成したことは言うまでもなく、秀吉は出世の足掛かりを掴んでいくことになる。

 話を戻す。
 災害発生から2週間が経過し、とにかく被災地の人間力は落ちている。急いであらたな元気玉を送り込まなければ途端の苦しみのなかにある被災者の皆さんを救えない。ちっとも顔の見えてこない菅首相が災害復旧ができるのだろうか。とても疑問だし、不安でもある。
(下にもあります)