リコピン

 そうか、トマトにはリコピンが入っていたのか。で、リコピンってなんですか?
 う〜む、『広辞苑』によれば、「リコピン【lycopene】分子式C40H50 カロテンの異性体。結晶性炭化水素。トマトなどの赤色色素で、優れた抗酸化作用がある。」という。
 ほほう、抗酸化作用ね。左様でござったか。なるほど、だから「トマトが赤くなると医者が青くなる」などと言われているんだね。
 本棚をさばくっていたら『栄養成分事典』(主婦の友社)が出てきた。この本でリコピンのことを調べると、およよ、おもしろいことが書いてありましたぞ。
「トマトの摂取量が非常に多い北イタリアでは、大腸がんや胃がんなどの消化器系のがん発生率が60%も低くなっている」
活性酸素を消去する力はリコピンが最も強く、βカロチンの2倍、ビタミンEの100倍もある」
 素晴らしい。
 トマトの学名は、「リコペルシコン・エスクレンタム」と言う。全国トマト工業会によれば、リコペルシコン は「狼(lycos)」+「桃(persicon)」で、エスクレンタムは「食べられる」という意味とか。つまり「食べられる狼桃」ということやね。
 先日、友だちからリコピンを勧めてもらってよかった。おかげでブログが1本書けましたぞ。そういう問題ではないですね(笑)。早速、スーパーへ行ってトマトミックスジュースを半ダースほど買ってきましたぞ。でね、リコピンを摂取するためにぐびぐび飲んでます。
 ここでプチトマト、ではなくプチ情報を一つ。
 なんと世界の野菜生産量を見ていると、トマトは断トツのトップなんだそうです。2位のキャベツの倍近い生産量を誇る。日本では、野菜の売り上げナンバー1がトマトで、世界でも日本でもトマトは人気者なんですな。
 スリランカのククルマスカリヤ、インドネシアのガドガド、イラクのマクルゥバ、ロシヤのグリブイ・マリナート、スペインのガスパチョ、イタリアのポリピアフォガッティ、フランスのサラードニソワーズ、エジプトのクシャリイ、ケニアのンコンベ、メキシコのチレ・コン・カルネ、ブラジルのフェジョアーダ……。
 しつこいのでこのへんで止めておきますが、これみんなトマトを使った料理なんですよ。トマトはことほど左様に人類から愛されているわけなのじゃ。
 でも、ワシャはトマトミックスの野菜ジュースしか飲みませんけどね。